オブジェクト「声優e-Sports部」66名体制へ 事務所横断の大所帯でメーカー・自治体向け提案力を強化

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2026年10月14日 11:30  MEDIAMIXI

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株式会社オブジェクトは10月10日、運営するプロジェクト「声優e-Sports部」に6期生23名が加入し、総勢66名の新体制になったと発表した。2019年10月に前田佳織里と田中音緒の2名で始動してから7年で33倍。一度に23名が加わるのは過去最大の規模だ。

同部は、声優とファンが一緒にゲームを楽しむ”部活動”をコンセプトに、YouTubeでの配信やファン参加型のゲームプレイ、オフラインイベントを展開してきた。プロ志向ではなく、プレイヤーが増えるきっかけをつくる「盛り上げ役」を自任している。

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看板は「ガチゲーマー」から「ゲーム好き」へ

人数以上に目を引くのは、打ち出し方の変化である。同部はこれまで告知文で「ガチゲーマー声優」を掲げ、8月開催のイベント告知でもその表現を使っていた。ところが今回のリリースは「ゲーム好き」を大テーマとし、キャリアを問わないと明記した。

新メンバーの顔ぶれもそれを裏づける。たとえば佐々木琴子はゲームの知識や経験がまだ浅いと語り、櫻庭有紗は自らを遅咲きゲーマーと称した。好きなゲームを集計すると『Apex Legends』の6名が最多だが、『VALORANT』は2名にとどまり、『GeoGuessr』『A列車で行こう』『テトリス』など競技色の薄いタイトルが並ぶ。2020年の2期生オーディションではFPSやTPSへの関心を重視し、最終審査で実際にプレイさせていたことを踏まえれば、選考の軸足は明らかに移っている。

同部への加入経路も多様化した。月音こなは5月のオフラインイベント「オフせすぽ」で体験入部し、9月の東京ゲームショウ2026のステージで加入を宣言した。月城莉奈も8月の同イベントで体験入部を経ている。加入に至る過程そのものをファンに見せる仕組みだ。

競技か応援か 他プロジェクトとの違い

タレントとゲームを掛け合わせた取り組みは他にもある。VTuberプロジェクト「ぶいすぽっ!」は2026年3月、全25名で有明アリーナの大会イベントに臨むなど競技性を前面に出す。吉本興業は2018年に「よしもとゲーミング」を立ち上げ、世界で戦うプロゲーマーの支援に乗り出した。同年発足の「浅井企画ゲーム部」はライト層への訴求を掲げたが、あくまで単一事務所の枠内での活動だった。

声優e-Sports部の特徴は、プロを目指さず応援役に徹する点と、所属事務所を横断して大人数を抱える点にある。同部の原点は、音響制作やキャスティングで地方を回っていた吉村尚紀プロデューサーが、声優の登壇するゲーム大会に集客の可能性を見いだしたことだった。

吉村氏は2023年のインタビューで、人数が多いほど求められるタイトルや予算に応じた提案ができると語っていた。今回、活動領域にゲーミングライフスタイルブランドや全国各地を加えたことからも、66名という規模はメーカーや自治体に向けた”提案力”として設計されていると読める。

66名をどう見せるか

一方で、人数の拡大は一人ひとりの露出機会を薄めかねない。数名単位でメンバーを迎え、個々の熱量を保ってきたぶいすぽっ!とは対照的な戦略でもある。6期生の初配信は10月29日。ユニット編成や地域別の展開など、66名の多様さを”入口”として機能させる次の一手が問われる。

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