「フリマは面倒」層をつかむ ファミマ×ブックオフ買取、開始1カ月の反響は?

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2026年10月15日 11:11  ITmedia ビジネスオンライン

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「ファミマでかんたん!ブックオフ買取」の開始から1カ月が経過

 ファミリーマート(以下、ファミマ)は8月25日、ブックオフと組んだ新たな買取サービス「ファミマでかんたん!ブックオフ買取」を開始した。マルチコピー機未設置店を除く全国約1万6000店で、不用品を箱に詰めて発送できる。開始から約1カ月が経過したが、反響はどうなのか。


【ファミマでかんたん!ブックオフ買取の使い方は?】


●「想像以上の反響」 「ファミマでかんたん!ブックオフ買取」に手応え


 利用者は専用サイトで申し込み、品物を段ボールに詰めて店舗から送る。フリマアプリのように写真を撮ったり、値段を付けたり、商品説明を書いたりする必要はない。


 店内のマルチコピー機で二次元コードを読み取り、出てきた申込券をレジに出すか、ファミロッカー(1都3県の750店舗に設置)に投函すれば発送は完了する。送料や手数料もかからない。


 査定から買取、販売まではブックオフが担い、ファミマが受け持つのは発送の受付までだ。代金はブックオフでの査定完了後、口座に振り込まれる。買取対象は、本やゲームのほか、衣類や家電、フィギュアなど幅広い。


 具体的な買取件数や金額は公表していないが、反響については「当初の計画と比べても、想定以上」と同社クリエイティブオフィス&8のゼネラルマネジャー山中伸哉氏は語る。本サービスの利用者の約7割は、店頭と宅配を含めてブックオフの買取サービスを初めて使う新規客だという。


●「フリマは面倒」な層を取り込む


 利用者層の中心は40〜50代だ。不要になったモノを売ってみたい気持ちはあっても、フリマアプリでの出品は面倒、やり方が分からないと感じていた層が、若い頃に買いためたものを手放すきっかけになっていると同社は見ている。持ち込まれる品物は書籍が多く、CDやDVD、ゲームのほか、フィギュアや衣類など多岐にわたる。


 リユース市場は拡大が続いており、環境省の資料によると、国内の市場規模は2024年に3兆4986億円に達した。


 ユーザーの売りたい気持ちと手間の関係は、データからもうかがえる。ブックオフの調査(2026年6月、公式アプリ会員が対象)では、ブックオフ利用経験者の89.2%が「また売りたい」と答えたが、再び利用するかどうかには、距離や時間、手間が関わっているという。


 同調査では、96.8%が生活動線上にコンビニがあると回答した。


 日々の生活動線の中に不用品を持ち込める場所があれば、リユースのサービスを利用するハードルは下がる。コンビニを窓口にした狙いはここにあるといえる。利用者にブックオフの新規客が多いことから、近くにブックオフの店舗がない人でも気軽に使える点が、受け入れられている要因の一つとファミマはみている。


●店舗の負担を「極限まで」減らす


 構想が動き出したのは約1年半前だ。準備の過程では、ファミマの店舗スタッフの作業をいかに増やさないかにこだわった。「店舗スタッフの負担を極限まで下げられるか。そこはやはり苦労した」と山中氏は語る。


 そこで生かしたのが、店舗にもともとあるマルチコピー機の仕組みだ。この仕組みで対応できるかどうかは、ブックオフとも議論を重ねた。


 既存の発送受付の流れに乗せることで、新たなオペレーションを発生させていない。その甲斐もあって、開始後も加盟店や現場の社員から改善を求める声は届いていないという。


 ファミマはこれまでも、銀行ATMやフリマアプリの商品発送など、他社のサービスの窓口として店舗網を生かしてきた。


 リユースの窓口としての活用も、本サービスが初めてではない。4月13日からは、ブックオフと共同で、都内(世田谷区、杉並区、小金井市)の30店舗に衣料品・雑貨の回収ボックス「R-LOOP」(アールループ)を設置する実証実験を進めている。


 7月24日回収分までの約3カ月で、回収量は4.5トンを超えた。買取サービスの開始後は、相乗効果で回収量がさらに増えているという。


 ファミマの親会社である伊藤忠商事は2月、ブックオフグループホールディングスと資本業務提携を結んだ。提携内容の一つに「ファミリーマート店舗網を活用したリユース品の仕入強化」があり、R-LOOPの実証実験はその具体策として始まった。今回の買取サービスは、それに続く取り組みとなる。


●認知度の向上が次の課題


 サービスは順調な滑り出しを見せ、来店客を増やす効果も出ている。品物の持ち込みを目的に来店する人だけでなく、別の用事のついでに持ってくる人もいるという。あわせ買いの細かなデータはまだ取れていないが、「ATMやコピー機の利用と比べても、商品を買う率は体感的に高い」と山中氏は手応えを語る。


 同社が今後の課題に挙げるのは、サービスの認知度向上だ。レジ上のデジタルサイネージ「ファミマTV」でブックオフの買取サービスを告知する施策について、両社で協議を始めている。


 サービス開始時から11月30日まで、1000円以上の買取が成立した利用者にFamiPayギフトコード100円分を進呈するキャンペーンを実施している。将来的にはファミペイアプリとの連携も検討しており、実現すれば買取代金を現金かポイントかで選べるようにする可能性もあるという。


 同社は、ブックオフと相互に送客できる仕組みとして定着させることを理想に掲げる。認知が広がって利用者が増えれば、ファミマにとっても来店のきっかけは広がる。店舗網を生かした協業が、同社の売り上げにどうつながるかが注目される。


(カワブチカズキ)



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