ぐっすり眠れる寝具選びのコツ

235

2014年02月12日 09:30  JIJICO

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

JIJICO

写真
起床時に感じる筋肉の張りや痛みの大部分は、敷寝具に起因


厚生労働省は、充実した睡眠のために定めた「睡眠指針」を11年ぶりに改定し、新たに、「生活習慣病」や「心の健康」が睡眠に影響することを指針に加える案を示しました。肥満は「睡眠時無呼吸症候群」の原因の一つとなることや、眠れずに日中もつらい時には、うつ病の可能性があることを指針に追加されるそうです。


では、質の良い睡眠をとるにはどうすれば良いのでしょうか。寝具に関して言えば、まずベッドマットレスや敷ふとんなどの「敷寝具」に気をつかうべきです。なぜなら、起床時に感じる筋肉の張りや痛みの大部分は、6〜8時間もの長時間にわたって、体を押しつけている敷寝具に起因することが多いからです。


私たちの体は、身長や体重はもちろん、肩幅や背中のカタチも一人一人異なるので、一種類のものですべての人をカバーすることは不可能です。昨今は、プロアスリートを広告塔に起用したマットレスが増えていますが、買う前に冷静になって考えてください。「自分の体は、スポーツの世界で第一線で活躍するような人たちと同じなのか」。恐らく、ほとんどの人は「NO」だと思います。筋骨隆々だったり、体脂肪率が一桁だったりするような人と、同じ感覚でとらえるのはよくありません。もちろん、アスリートが宣伝しているマットレスがダメというのではありません。体型も考慮せず、寝比べもせず、「なんとなく良さそう」というイメージだけで選ぶことをオススメしないということです。きちんとフィッティングした結果でれば、何の問題もありません。選び方を間違えないようにしましょう。


仰向きと横向きのバランスに優れた敷寝具を選ぶことが大切


仰向きで寝る場合は、背骨のS字カーブを保持すると同時に、体圧を分散することが求められます。柔らかすぎると、お尻だけが沈み込み、背骨の正しい保持は難しくなります。また、硬すぎると、背骨のカーブは保持できても体圧が分散できないため、筋肉の緊張や無用な寝返りを引き起こしてしまいます。このさじ加減は非常にデリケートですので、購入後も硬さの調整ができるものがベターです。


横向きに寝る人に関しては、肩とお尻が沈み、後ろから見たときに背骨と地面が水平になっている状態がベストです。このとき、肩がうまく沈まず、敷寝具と自分の体重の間でつぶされてしまうと、肩周辺の筋肉が緊張し、肩や首のコリを引き起こすことがあります。横向き寝が多く、肩・首のコリに悩まされている人は、この可能性を疑った方が良いでしょう。実際には、「どちらかの姿勢でしか寝ない」という人はほとんどいないので、仰向きと横向きのバランスに優れた敷寝具を選ぶことが大切です。


質の良い睡眠を目指すなら、枕と敷寝具をセットで考える


テレビや雑誌を見ていると、枕と敷寝具は別のものとして特集が組まれることが多いようです。しかし、首、背中、腰、お尻と、背骨は一本でつながっているので、背骨のカーブを自然に保つ枕と敷寝具の本来の役割を考えれば、これらは二つで一つ。質の良い睡眠を目指すのであれば、枕と敷寝具をセットで考えましょう。


「寝具なんて何でも一緒」「私はどこでも寝ることができる」という人もいるかもしれませんが、自分に最適な寝具は必ず眠りの質を向上させてくれます。体への影響の大きい敷寝具は、なおさら大切です。よりよく眠ることは、よりよく生きること。一日の三分の一は睡眠と言われていますが、残りの3分の2を充実させるために、寝具にも気をつかってみましょう。



(植村 浩太朗・睡眠健康指導士)

このニュースに関するつぶやき

  • この正月のくそ高いオーダー敷き布団&まくら買ったけど肩こりと腰痛なくなったー^中途半端に高いのは騙されそうだけど家と一緒で一生ものだから良いの買ったほうが絶対いいと思ったzzz寝返りすら打たなくなるよw
    • イイネ!5
    • コメント 5件

つぶやき一覧へ(36件)

前日のランキングへ

ニュース設定