すき家「ワンオペ」9月末で解消へ――約500店舗が「深夜閉店」の可能性も

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2014年08月07日 18:41  弁護士ドットコム

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牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは、深夜帯(午前0時〜5時)に1人で店舗に勤務する「ワンオペ」を9月末で終了させることを明らかにした。10月以降は2人以上の体制で運営し、人員を確保できない店舗は、深夜時間帯の営業をやめる。


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「ワンオペ」については、労働環境の過酷さや、強盗など防犯の観点から問題があると指摘されてきた。すき家の労働実態を調査した第三者委員会(委員長:久保利英明弁護士)も7月31日に発表した報告書の中で、「深夜時間帯における一人勤務体制(ワンオペ)の解消を早急に実現すべきである」と提言していた。



●「ワンオペ」解消ができない店舗は「深夜閉店」


ゼンショーの広報によると、7月末の店舗数は1984店で、このうち半数の約940店で、現在も深夜帯に「ワンオペ」を行っている。今後、新規採用を進めたり、店舗間での従業員の配置を調整することで、9月末までに「ワンオペ」の解消を図る。



同社が7月31日に開いた記者会見では、ワンオペ解消の時期について明言していなかったが、「9月末」という時期を明確に設定し、8月6日に報道陣に明らかにした。



同社広報の話では、現在「ワンオペ」状態の約940店のうち、半数にあたる約470店で「ワンオペ」を解消できる見込みだという。しかし、残り半数については目処が立っておらず、10月以降、深夜帯に「閉店」となる可能性があるとのことだ。



つまり、新規採用などの対策が思うように進まなければ、500店近くが「深夜閉店」に追い込まれるかもしれないというわけだ。



●「深夜帯のバイトは集まりにくくなっている」


「ワンオペ」解消による売り上げの減少や、人材採用コストの上昇などが予想されることから、2015年3月期の連結税引き後利益は、13億円の赤字に転落する見込みだ。コスト増などの影響により、牛丼も8月27日から値上げする予定で、「並盛」の価格(税抜き)が250円から270円にアップする。



できるだけ多くの店舗で「深夜営業」を継続するためには、新規採用を進めなければならない。しかし、報道を通じて「ブラック企業」との印象が社会に広まっており、募集は容易ではない。



ゼンショーホールディングス広報室の廣谷直也マネジャーは、弁護士ドットコムの取材に対し、「深夜帯のクルー(アルバイト)は学生やフリーターの方が中心だが、報道の影響もあって、集まりにくくなっている。従来のやり方では難しいので、留学生への声かけなどを、これまで以上にやっていくことになるだろう」と話していた。


(弁護士ドットコム トピックス)



このニュースに関するつぶやき

  • ここの会長、イイ顔してんな〜w 悪代官や廻船問屋の役にピッタリなので是非時代劇で斬られてほしい。
    • イイネ!68
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