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子どもを厳しく叱れば「子どもの将来に悪影響を与える」と言われ、優しくしすぎると「甘やかし過ぎは良くないよ」なんてことを言われます。毎日子どもと向き合っているママにしてみたら、じゃあどうすればいいのよ……と嘆きたくなってきませんか?
そんな“なぞなぞ”だらけの子育てですが、意外なところにヒントを発見! それは、世界で1,500万部以上、日本国内で430万部を売り上げている超ロングセラー本、デール・カーネギーの著書『人を動かす』です。
1937年の発売から70年以上経った現在でも売れ続けている自己啓発本のカリスマというべき存在のこの本を参考に、今回はコミュニケーションライターの黄本恵子が、“子どもの効果的なしつけ方”についてお伝えしていきます。
■1:人を変えたいなら、まずほめよ
デール・カーネギーの著書『人を動かす』には、人を動かす秘訣についていろいろ書かれてあるのですが、“ほめる”については繰り返し出てきます。
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そして、人を変えようと思うなら、“まずほめる”ことだと書かれています。人は、ほめられた後では、苦言もたいして苦くは感じないものだからです。
カーネギーは、“まずほめる”ことの大切さにおいて、次のように述べています。
まず相手をほめておくのは、歯科医が局部麻酔をするのによく似ている。もちろん、そのあとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。
子どものしつけにも、同じことが言えます。子どもになにか改善してほしいこと、教えたいことがある場合、まずほめてから言うことが大切です。
“ほめ言葉”という麻酔をかけてあげることで、その後の言葉を受け入れやすくしてあげることができるんですね。
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■2:「しかし」「だけど」「でもね」などの接続詞は使わない
ほめた後は、いよいよしつけの言葉が出てくるわけですが、その際、注意が必要です。それは、「しかし」「だけど」「でも」などの接続詞は使わない、ということ。
「○○ちゃんはいつもたくさん食べて、えらいね。だけど、食べたあとはちゃんとお片づけもしてくれるかな」
このように「しかし」「だけど」「でも」などの逆説の接続詞を使うと、言われた本人は「今のほめ言葉って本当なの?」と疑いたくなってしまいます。
逆説の接続詞を使うことで、最初に述べたほめ言葉の効力が打ち消されてしまうのです。とてももったいないですね。
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『人を動かす』にはこう書かれています。
人の気持ちや態度を変えようとする場合、ほんのひとことのちがいが、成功と失敗の分かれ目になることがある
というわけで、先ほどの例を次のように言い換えてみましょう。
「○○ちゃんはいつもたくさん食べて、えらいね。“ところで”、食べたあとはちゃんとお片付けしてくれるかな」
このように、「ところで」「それから」などの接続詞を使うと、ほめ言葉の効力は打ち消されません。子どもは気分良く、ママの言うことに耳を傾けるようになるというわけです。
いかがでしたか?
人を動かすには、まずはその人のことを認め、ほめることが大切なんですね。そして、伝え方も大事で、より気分良く言うことを受け入れられるような言葉を選ばなければいけないということです。接続詞の使い方ひとつで、人の心は良い方にも悪い方にも変わるのです。
デール・カーネギーの『人を動かす』には、仕事・家庭円満・子育てのヒントになる、まさに人を動かす秘訣がたくさん書かれています。読み継がれている名著ですので、子育ての参考にしてみては。
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【参考】
※ デール・カーネギー(1999)「人を動かす」(創元社)
【著者略歴】
※ 黄本恵子・・・2010年、ライターとして独立。自己啓発・コミュニケーションスキル系の本や、医療・医学系の本の編集協力・代行執筆を数多く手がける。現在、1児の母。日々ヤンチャぶりが増す息子に振り回されながら、執筆業に励んでいる。
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