「トクホ」に続くか?「機能性表示食品」の認知度は9割超

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2015年05月01日 12:10  QLife(キューライフ)

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4月からスタートの機能性表示食品制度、4人に1人が「内容わからず」

 「トクホ」の通称で親しまれている「特定保健用食品」に続いて、「機能性表示食品」制度が4月からスタートしました。これは、科学的根拠に基づく健康効果や成分を持つ食品について、消費者庁に届出を行うことで機能性を表示できる制度です。これにより、「肝臓の働きを助ける」「疲労が回復する」などの表現を、商品に表示することが可能になりました。

 ソフトブレーン・フィールド株式会社のリサーチサイト「リサれぼ!」で、30〜50代の主婦を中心とした既婚女性999人を対象に実施した意識調査によると、「機能性表示食品」の単語を知っている人は91%と9割を超える結果に。しかし23.7%が「単語はわかっているが制度の内容はわからない」と回答していることから、4人に1人は内容を理解していない現状が浮き彫りになりました。

 一方「特定保健用食品制度」では、「制度の内容がわからない」と回答した人は9.3%で、9割以上が制度の内容を把握していることがわかります。1991年の導入以来、制度についての理解が進んでいるようです。

「成分名」より「機能説明」で購入欲がアップ

 では、機能性の説明は食品の購入意欲にどの程度影響を及ぼすでしょうか。食品に含まれる成分のみ表示されている場合と、制度に基づく機能説明も記載されている場合の購入意欲について尋ねたところ、全ての調査項目で、機能説明があった方が「普段購入している商品より高くても購入する」割合が高くなりました。

 例えば「メチル化カテキン」では、成分名だけの場合は11.2%が高くても購入すると回答。一方「花粉が気になる方の目や鼻の調子を整えます」と表記されていた場合は27.1%と、15.9ポイント高くなりました。「ルチン」でも、「正常なコレステロール値の維持に役立ちます」と記載があった方が15.3ポイント上昇。また「コラーゲン」や「DHA」のように、機能がすでによく知られている成分でも、機能性の説明が購入意欲を押し上げるという結果が出たのです。

 さらに、普段あまり購入しない商品であっても、自分が日ごろ気にしている健康上の問題を改善するという記載があった場合、22.7%が「購入意欲あり」と答えており、「購入意欲なし」の19.5%を上回りました。

 機能性表示の有無が商品を選ぶ決め手となったり、試しに買ってみたりするきっかけにつながると言えそうですね。一方で、この制度に便乗した悪質な表現を用いる商品が登場する可能性も指摘されています。購入を考える際は、その商品に、「機能性表示食品」や「届出番号」「届出表示」の表記があるかどうかきちんとチェックしましょう。(林 渉和子)

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