熊谷連続殺人「不備はなかった」の一点張りで警察に不信感

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2015年11月06日 09:20  週刊女性PRIME

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わずか3日間に6人の命が奪われた埼玉県熊谷市の連続殺人。妻の加藤美和子さん(41)、長女の美咲さん(10)、次女の春花さん(7)を殺害された遺族男性(42)がその胸の内を明かしてくれた。 田崎さん夫妻の殺害容疑などで逮捕されたナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者は現在、入院治療のため勾留執行停止中だ。 一連の事件前、民家の庭にいるところを住人に見つかり、県警が任意で事情を聴いているときに「タバコを吸いたい」と言って逃げ出した経緯があり、病院では監視態勢が敷かれる。事件の真相究明が急がれる。 「1日でも早く本当のことをすべて話してほしいです。このまま真相解明されなかったら、妻も娘たちも私も、ずっと浮かばれない」 警察への不信感も拭えない。 「犯人と同じくらい恨んでいます。県警の刑事総務課長が事件の経緯などを説明しに来ましたが、言い訳をダラダラ言っているようにしか聞こえなかった。“防げたのではないか”などと尋ねても、無言か“不備はなかった”の一点張り。正直ガッカリです」 謝罪がないうえ、お焼香も申し出てくれなかったという。 「仏壇の真横で話していたんですよ。さすがに“人としてどうなんでしょうか”という趣旨の言葉を投げかけましたが、“上の者に言っておきます”としか返ってこなかった。元高知県知事のキャスター・橋本大二郎氏はテレビ番組で、“捜査に関わった警察官は『あのとき何ができたか』ということを、責任どうこうではなく、もう1度考えてほしい”と話していました。まさにこの言葉に尽きます」 最近、ようやく週に1回程度、職場に顔を出せるようになった。3人の分まで強く生きなければと思うが「何を生きがいにすればいいのかわからない」。支えは家族との思い出。とりわけ、最後の家族旅行の記憶が脳裏をよぎる。 「8月のお盆休み、家族で秩父に日帰り旅行したんです。恐竜展を見たり、道の駅でご飯を食べたり。鍾乳洞やダムの中にも行きました。4人でヘルメットをかぶって暗がりを進んだんですが、妻も子どもたちもよく笑って楽しそうでした。あれが最後の家族旅行になってしまいました」 趣味の自転車で、近いうちに秩父の山を登ろうと思っている。ハンドルに3人の写真を貼りつけて……。 「一緒に旅に行けたらと思って。そういうことしか、もうやってあげられませんから」 美和子さんはエンディングノートで、自分がいなくなった後の過ごし方を伝えていた。 「《もし私が先に死んでも悲しい顔はしないで。コーヒーを飲みながら、楽しい話をしましょう》と書いてありました。コーヒーを2人分用意して、妻がつくった家族のアルバムを見ながら、新婚旅行の思い出や出会ったときの話なんかをね……しました」 事件から1ヶ月半、今アルバムのどのページをめくっても、妻とふたりの娘はいつも楽しそうに笑っている。

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