前回からの続き。「子どものころは親から日常的にけなされていた」とつらい胸の内を吐き出した投稿者さん。ママスタコミュニティにて「褒められずに育ったのは私だけでしょうか?」との質問を投げかけてくれました。ママたちからは「私も子どものときに褒めてもらえなかった」と共感の声が相次ぎ、なかには褒められないどころか自尊心を傷つけるような言葉を浴びせられたと話すママたちも。言動がエスカレートして虐待まがいのことをされながら大きくなった人もおり、この問題の根深さが伝わってくるようです。
けなされたのはもう過去の話。でも……
かつて「親から褒められず、けなされてばかりだった」というつらい経験をしたママたち。今現在の、正直な気持ちを伺ってみましょう。
『ときどき虚しくなるよね。優しいお母さんに育てられたかったな、ただ認めてもらいたかったなって。大人になってもその気持ちは消えない。みんな小さいころがあって、傷はずっと抱えてる。だからたまに思い出しちゃう』
『ふと寂しくなっていまだに涙が出るのよ。常に愛情に飢えてる。心が弱る日もあるよね』自分も子どもを持つ身となり、親にけなされながら育ったのはもう過去の話。それでもやはり子ども時代を思い出してたまらなく寂しくなると話してくれたママたちもいました。現在どんなに充実した毎日を送っているとしても、その傷が癒えるのはなかなか難しいものなのかもしれません。「もし優しいお母さんに育てられていたら……」と考えてしまうこともあるのではないでしょうか。子ども時代の寂しさを完全に拭うのは並大抵のことではないのでしょう。
親が子どもをけなしていいわけがない!
ママたちの寂しい気持ちに寄り添うかのように、子どもをけなす親に憤りを覚える方もいました。
『褒めるようなことがない人なんていないんだよ。すごいことじゃなくても褒めることはたくさんある。それを見つけるのが親でしょ』
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『「親の愛はワクチンみたいなもの」と聞いたことがあるよ。激的に何かが変わるわけじゃなく、ジワジワ効くんだよね。それが自己肯定感というものなのかも』
『親は子どもにとって最後の砦であるべき。日常的に馬鹿にしたりけなしたりなんて絶対にダメ』親は子どもにとって安心できる存在であるべきでしょう。その親が子どもに対して日常的に心ない言葉を浴びせかけるのは、絶対にしてはいけないことです。子どものことをよく観察して、いいところを見つけて褒めるというのも親の役割のひとつではないでしょうか。「親の愛はワクチン」という絶妙な例えに、思わず膝を打ってしまいそうです。
反面教師にしてわが子をたくさん褒めよう!
『私も褒められたことないから自己肯定感低い。4歳の子どもには自分が言ってほしかった言葉を思い出して毎日伝えるようにしてる。「大好きだよ」とか「そんなことできたんだ! すごいね、頑張ったね!」とか』
『褒められずに育った人はたくさんいると思う。でもだからといって、それが当たり前のことだとか仕方ないとは思わないな。子どもには親としてそんなことしたくないよね』
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『私も悪いところばかり指摘されていた。知り合いの子と比べられたり。嫌だったから、自分の子どもには褒めるところは褒めてる。親を反面教師にするしかない』「自分がされて嫌だったからこそ、わが子をけなすことはしない!」と固く決心しているママたち。親のことを反面教師として、自分が言われたかった言葉を子どもに言うと決めている方もいるようです。たとえ自分が親から褒められる子ども時代を過ごせなかったとしても、褒められる喜びをわが子に与えることはできますよね。
親の言動にいつまでも縛られる必要はない
ママスタコミュニティのママたちからは、最後にあたたかいエールも送られました。
『確実に「自分の親がおかしい」って理解してるなら、あとは親の呪縛を解くだけだよ』
『日常的な悪口は心理的な虐待だから、毒親に育てられたと思っていいと思う。うちの親も相当な毒親だけど、それがわかったときに親の呪縛からやっと逃れられた気がしたよ』
『私は母親から受けた精神的苦痛のせいで今もカウンセリングに通ってる。でも必ず克服するつもり。嫌いな人間に影響され続けるのが嫌だから』
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「親から褒められたことがほとんどない」と話してくれた投稿者さん。ママたちからも共感の声が寄せられ、親にけなされ続けた幼少期を過ごした方は決して珍しくはないことがわかりました。しかしそれはあってはいけないことです。ママたちが語ったように大人になってからもずっと記憶のなかに残り続けてしまうこともあるでしょう。自分が苦しんだからこそ、わが子のことはできる限りたっぷりと褒めてあげたいですね。
文・motte 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko