19日、明治安田生命J1リーグ第1節でガンバ大阪と鹿島アントラーズが対戦した。
開幕節で実現した“オリジナル10”同士の対決。ホームのG大阪は片野坂知宏新監督を迎え、昨シーズンの13位からの巻き返しを目指す。対するアウェイの鹿島はレネ・ヴァイラー新監督以下、外国籍スタッフがコロナ禍による入国制限で合流できていないが、5年連続国内タイトル無冠から抜け出すためにも、重要なシーズン初戦で白星を目指す戦いとなった。なお、今節ではG大阪のGK東口順昭がベンチ外となり、J1最長の連続試合フルタイム出場が109試合でストップした。
先制したのは鹿島だった。20分、中盤でボールを持ったMFディエゴ・ピトゥカが前を向き左足でパスを送ると、FW上田綺世が絶妙な動き出しで相手DFラインの裏へ抜け出す。ボールはゴールから逃げるようにペナルティエリア右へ転がるが、上田は腰をひねり右足で強烈なシュートをゴールへ突き刺した。昨シーズンのJ1で14得点を記録した上田の“ゴラッソ”で、鹿島がリードを奪う。
対するG大阪はその6分後、同点に追いつく。右CKから鹿島のクリアボールがペナルティエリア手前右にこぼれると、これに反応したMF小野瀬康介がハーフボレーで合わせる。鹿島のGKクォン・スンテも反応できないボールがゴール右へと突き刺さり、試合はたちまり振り出しに戻る。
それでもまた4分後、鹿島が勝ち越しに成功した。相手のビルドアップに対して高い位置からプレッシャーをかけ、敵陣ペナルティエリア内でボールを引っ掛ける。このこぼれ球に反応したFW鈴木優磨が、左足で無人のゴールへシュート。ボールはセーブを狙ったG大阪のGK石川慧の手に触れ、ゴールへ収まった。鈴木のJリーグでは2018年以来のゴールで、鹿島が勝ち越しに成功する。
序盤から激しい点の取り合いとなったが、38分、鈴木とボールを競り合い脚を掴まれたFWパトリックが、鈴木に肘打ちをしたとしてレッドカード。G大阪は数的不利に立たされ、試合は結局そのままハーフタイムを迎える。
そして後半は、立ち上がりから鹿島が猛攻を見せる展開となる。G大阪もカウンターから同点ゴールを目指すが、次に得点したのも鹿島だった。66分、D・ピトゥカが敵陣中央から縦パスを送ると、敵陣中央でFW荒木遼太郎が素早いターンで前を向き最前線の上田へパス。上田はワントラップから右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。鹿島のリードは2点となる。
その後も鹿島が敵陣へ攻め込み、G大阪が耐え凌ぐという展開に。結局スコアは最後まで動かず、1−3で鹿島が2016年以来となる開幕節での白星を飾った。
【スコア】
ガンバ大阪 1−3 鹿島アントラーズ
【得点者】
20分 0−1 上田綺世(鹿島)
26分 1−1 小野瀬康介(G大阪)
30分 1−2 鈴木優磨(鹿島)
66分 1−3 上田綺世(鹿島)