そんな渡邊選手に、小学生3名のキッズ記者がインタビュー。前回は渡邊選手のプライベートや英語上達の秘訣についてお話を伺いました。
第3回目となる今回は、バスケットボールに熱中しているキッズ記者3名から、今まさに悩んでいることについての質問を投げかけていきます。まずは現在キャプテンとして活躍しているひなたくんからの質問です。
キャプテンならではのお悩み「チームのみんなをまとめたいけれど」
ひなたくん:チームをまとめたいけれど、みんなが静かに話を聞いてくれないとき、どうしたらいいですか?
渡邊選手:僕なら「今から話すから聞いて」と言って、みんなが静かになってくれるのを待つかな。メンバーがそれぞれに喋っているときに、自分が何かを喋ろうとしてもなかなか聞いてくれないよね。「今から話したい」ということを、まず伝えることで、みんなの顔や意識を自分に向けることができると思う。
いちかちゃん:攻めることが苦手でドリブルがフロントチェンジくらいしかできないんです……。お父さんと練習しているけど、なかなか試合でうまくできません。そういうとき、どうしたらいいですか?
渡邊選手:練習でできたことが、すぐ試合でできるようになるわけではないから、焦らなくて大丈夫。自分が試合に出たいとなったら、チームメイトはある意味ライバルになるけれど、ライバルと自分を比べないで、今の自分と過去の自分を比べるのがいいと思うよ。
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気になる技術やスキルの上達方法。バスケがうまくなるコツは?
けいくん:外からのシュートは得意なんですが、ドライブにいく途中で、相手にボールをとられてしまいます。
渡邊選手:通常はキャッチしたときにボールを腰のあたりとかでもっていく人が多いんだけど、オフェンスがうまい選手はレイアップにいくときに頭の上でコントロールするなど、ディフェンスがとりにくい位置にボールを持っていく。このバリエーションが増えることで、とられる回数が減ると思うよ。
他にも有名選手の映像などで「こんなプレーやってみたい」「こんな動きをやってみたい」というものがあれば、深く考えずに練習してみたらいいと思うよ。小学生の頃は吸収力が高いから、真似してやったことがすぐ身に付くと思います。
ひなたくん:渡邊選手のシュート練習法を教えてください。
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ひなたくん:パスをもらってからシュート打つまでを早くするにはどうしたらいいですか。
渡邊選手:最初からその練習をしようとするとおそらくシュートフォームが崩れて、シュートの確率が上がらないと思うんだ。僕が早くシュートを打てるようになるのを練習したのは、NBAに入ってからなんだよね。それまでは、早く打つことはそこまで意識していなくて、毎回より良いシュートフォームで打つことを優先していました。今、早く打ちたいと思っているんだったら、まずはちゃんとシュートフォームを完璧に整えて土台を作ったうえで、その次にクイックリリースを意識するといいと思うよ。
スポーツに欠かせない怪我との付き合い。こんなときどうすれば?
いちかちゃん:怪我をして練習ができないとき、どうやって過ごしたらいいですか?
渡邊選手:怪我をしていても、できることは何かしらあるよね。たとえば足の怪我をした場合、足は動かせないけれど上半身は動かせるから、椅子に座ってドリブルの練習をしたり、右腕を怪我したら左腕を使って練習したり。怪我はいい機会と前向きに捉えて、できることをやっておくことで、怪我をする前より上達すると思います。
キッズ記者たちの実体験に基づいたリアルなお悩み。子どもたちの熱い思いに、渡邊選手も熱く返してくれていました。すぐに取り入れられそうなものもたくさんありましたね。
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取材・キッズ記者 文・一ノ瀬奈津 編集・北川麻耶 撮影・中林香