10月2日、株式会社ファミリーマートは全国のイートインスペースを廃止することを発表した。
「売場面積の拡大を目的として、イートインスペースを売場に順次変更していくとのことです。商品やサービス関連商材を取り扱う売場への変更を計画しているそうで、品揃えを増やすことで利便性の向上を目指しています。ファミリーマートはこれまでにも無人決済店舗の出店など、売場面積拡大に注力してきた印象で、今回もそうした施策のひとつなのでしょう」(スポーツ紙記者、以下同)
ローソンとセブンイレブンのイートインスペースの今後は
今回のイートインスペース撤去により、「オリジナルブランドの売場面積が増えるのではないか」と、記者は続ける。
「ファミリーマートは'20年から『コンビニエンスウェア』というファッションブランドを展開しています。ファミリーマートを象徴するようなグリーン、ホワイト、ブルーの配色のラインソックスや無地Tシャツなど、日常使いできるアイテムが多彩なカラーリングで販売されており、昨年にはコンビニ業界初のファッションショー“ファミフェス”を行うなど、需要は拡大しています。
コンビニ利用者のニーズも大きく変化しており、そうした需要に応えていくためにも、売場面積を拡大するという決断を下したのでしょう」
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ファミリーマートの発表を受け、ネット上では、
《子どもを送ったあと、ふと一息つくときに使わせてもらっていました。私としてはありがたかったです》
《ほぼ毎日のように使っているので、撤廃されたら困る…》
など、困惑する利用者がいる一方で、
《子どもがたむろしているのも目にしますからね…個人的に賛成です》
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《利用している人あまりいなくスペースが勿体ない。その分商品の品ぞろえを増やしたら集客にもつながると思う》
と、賛否が分かれている状況だ。
「全国にコンビニは約5万5千店舗ありますが、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの3大チェーンで、約9割を占めています。今回のファミリーマートの発表を受け、ほかの2大チェーンの対応にも注目が集まっています」
イートインスペースの今後について、ローソンの広報担当者に聞いてみると、
「イートインは店内で購入した商品をその場で飲食できるように、'16年頃から標準仕様としての採用を開始しました。立地などによってはそれ以前から設置している店舗もあります。全国約5400店舗にイートインスペースを設置していますが、ローソンとして、現時点で撤去する予定はございません」
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セブン-イレブンの広報担当者にも話を聞いてみた。
「個店ごとにイートインスペースのニーズや活用度も異なる中で、設置されているイートインスペースを一斉に撤去、閉鎖する予定は現時点でございません」
多様化する利用者のニーズに応え続けることは、コンビニ側の恒久の課題なのだろう。