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柔道の2028年ロサンゼルス五輪(オリンピック)全日本監督が9日、決まった。男子は04年アテネ五輪男子100キロ超級金メダルの鈴木桂治監督(44)が続投し、女子は同78キロ級超級で同じく金メダルの塚田真希氏(42)となった。女子代表の監督を女性が務めるのは初めて。
全日本柔道連盟(全柔連)が同日、オンラインで定時理事会を開き、男女の全日本監督が承認された。
ロス五輪に向けた強化委員長には、SBC湘南美容クリニック総監督の山田利彦氏(54)が先月9月24日に就任。この日は山田氏が理事に諮り、全会一致で認められた。
任期はロス大会までの4年間。パリ五輪に続いて率いる鈴木氏は「東京五輪の後に拝命した時とは違った気持ちで、緊張度も違う。4年間、コロナ禍で行えなかった若手の強化をして、世界で戦える選手を見落とすことなく、また五輪派遣選手の金メダル獲得という目標もブラさず、やっていきたい」と抱負を語った。
塚田氏は「(女性初の監督と)あまり意識するなと言われても意識してしまうが、励みになる。必ず次の世代へつながるように。パリは厳しい結果と言われているが、しっかり検証したい。増地(克之)前監督による、選手に主体性を持たせて準備力を高める指導を引き継ぎたい。長い柔道人生の中で代表が充実した結果になるよう、精いっぱいサポートして役割を全うしたい」と所信表明した。
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塚田氏は04年アテネ五輪で、日本女子の最重量級では史上初となる金メダルを獲得。続く08年北京五輪で銀メダルをつかんだ。全日本女子選手権(皇后杯)で大会最多の9連覇を遂げて10年に引退。母校東海大などの監督を歴任した。
日本柔道界では女性監督の誕生が近年の懸案事項だった。東京、パリの五輪2大会で指揮した増地監督は2期8年の任期満了で退任した。
全日本女子は13年に暴力指導問題が発覚して以降、女性リーダーの抜てきが求められてきた。全柔連は実業団、大学から複数の指導者をリストアップして交渉し、塚田氏に一本化した。
東京五輪では金4銀1銅1だった女子はパリで金1銅1へ減少。レジェンド柔道家の塚田氏に復権が託される。
留任の鈴木氏は、井上康生氏(46)の後を受けて東京五輪後の21年9月、重量級コーチから監督に昇格していた。パリ五輪は金2銀1銅2で混合団体は銀だった。【木下淳】
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