ソフトバンクは、米半導体大手NVIDIAの最新アーキテクチャー「Blackwell」(ブラックウェル)を採用したGPU(画像処理半導体)「B200」で構成したAIスーパーコンピュータを構築すると発表した。NVIDIA創業者でCEOのジェンスン・フアン氏が、都内で開催した自社イベントで、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏と対談。フアン氏は孫氏と「ここから共に価値を作っていきましょう」と話した。
●孫氏「全産業が影響を受ける」 AI革命に必要なものは?
フアン氏は、ソフトバンクがNVIDIAのプラットフォームを使用してAIスパコンを構築していることを明かした。ソフトバンクは、AIと5Gを組み合わせた通信ネットワーク「5G AI-RAN」を構築していく方針だ。
孫氏はAI革命について「大きな波だ。全ての産業が影響を受けるだろう」と指摘。フアン氏と、AIの革新的な役割とAI分野をけん引する取り組みについて話し合った。孫氏は、ソフトバンク・ビジョン・ファンドなどを通じて、AIを活用した成長可能性の大きな世界中の企業に投資してきた。
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一方、NVIDIAをAI分野で世界的リーダーに成長させてきたのがフアン氏だ。同社はGAFAなどの生成AIの旺盛な需要によって業績を伸ばし、11月5日には時価総額が約3兆4300億ドル(約520兆円)と、終値ベースで米Apple(アップル)を上回り、世界トップになった。
対談の中で孫氏は「日本ではソフトウェアが過小評価され、新たなことをしない時代が続いた」と指摘。フアン氏は「(その時代が)リセットされ、全く新しい時代がやってきた」と応えた。
孫氏は日本政府について「AI革命を止める動きをしてはいない」と評価。「他国は保護主義に走りすぎている。遅れた分を取り戻すために、日本政府はもっと(AIを)促進してほしい」と訴えた。
(アイティメディア今野大一)
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