フィギュアスケート男子でグランプリ(GP)シリーズ2連覇を飾った鍵山優真(21=オリエンタルバイオ/中京大)が、悔し涙をうれし涙に変える。18日、“最低”で優勝した第5戦フィンランド大会の開催地から帰国し「前向きな気持ちで日本に帰ってきた。くよくよしててもしょうがない」と気持ちを切り替えた。
前週の第4戦NHK杯では合計300・09点で優勝。今大会はフリーでシニア自己最低の159・12点で、合計263・09点に終わった。2週連続で金メダルを獲得したが「うれしさよりも、ぼうぜんとする気持ちの方がすごく大きかった」と振り返る。演技後には父の正和コーチと反省会を行い「自分が掲げていた目標とかけ離れた演技をしてしまった。自分の過去最低を味わってしまった」と、悔し涙を流した。
気持ちはすでに次戦、2季連続のファイナル(12月5〜8日、フランス・グルノーブル)に向いている。「あとは上っていくだけ」と、“最低”の頂点からの浮上を見据える。「次にもし泣くとしたらうれし泣きかな。あんまりしたことがないので」と笑顔を見せた。
3週間後に高く跳ぶための準備を始める。上位6人だけが進める決戦に向け「僕も体力が無限にあるわけじゃない。今日と明日しっかり休んで、ファイナルに向けて再始動していけたら」。今夏からは1人暮らしも開始したが「実家に帰ってゆっくりします。食べて寝ます」。力を蓄え跳び上がり、まだ見ぬ“最高”に到達する。【飯岡大暉】
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