首都圏などで相次ぐ強盗事件で、実行役らが秘匿性の高い通信アプリで指示を受ける際、発信元の多くは米国の国番号「1」が付いた電話番号だったことが27日、捜査関係者への取材で分かった。
警察当局は指示役らが無料アプリなどを使って番号を取得し、米国から発信したように偽装したとみて調べている。
捜査関係者によると、警察が実行役らから押収した100台超のスマートフォンを解析したところ、指示の発信元の多くは「1」で始まる番号だった。市外局番は米国全土の複数の州にまたがっていた。
米国の番号は無料アプリをインストールし、広告を視聴するなどすれば取得できる。その番号を秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」などに登録すると、米国にいなくても米国から発信しているように見せ掛けることができるという。
警察当局は、指示役らが米国全土に拠点を設けているとは考えにくいとして、身元の特定を避ける目的で偽装したとみている。