他人の運転免許証で銀行口座やクレジットカードを作り、買い物を繰り返したなどとして夫婦が逮捕された事件で、無職斎藤貴聡(32)、妻智華(33)両容疑者が他人名義の複数のカードで、スマートフォン計約200台を購入していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。
スマホはこれまでに発見されていないといい、警視庁犯罪収益対策課は転売されたとみて調べる。
捜査関係者によると、斎藤容疑者らは他人の身分証を使って作った複数のクレジットカードで、衣類や高級酒、スマホなどを購入。口座の購入履歴を調べたところ、スマホの購入台数は計約200台に上った。ただ、家宅捜索した際は見つからなかった。
売却履歴が残るインターネットやフリマサイトではなく、買い取り店に持ち込み、他人名義の身分証を店側に提示して本人確認を済ませ、転売したとみられる。
同課によると、斎藤容疑者らはスーパーカーで走行中、「小石が飛んだ」などとトラック運転手らに因縁をつけ、免許証を撮影。スポーツジムでも免許証を盗むなどし、個人情報を悪用して作ったクレジットカードでスマホの購入などを繰り返していた。2022年12月〜24年8月末の被害は計約9500万円とみられる。
警視庁は2日、他人名義のカードでウイスキー13本(販売価格290万円相当)を購入し、転売したなどとして斎藤容疑者ら2人を再逮捕した。