テーブルの上に並んでいたのは、フライパンで焼いた冷凍餃子と、レタスをちぎってミニトマトをのせた生野菜サラダ。メイのベビーフードは市販品です。イタルは冷静に言い返し、私のことをかばおうとしてくれますが……。
メイに手を出されては、さすがにもう黙っていられません。イタルも義母に抗議の声をあげます。「母さんと俺たちは違うの。そんなにうちのやり方が嫌ならもう来ないでくれ。迷惑かけるなよ、ただでさえ忙しい時間帯なのに!」
捨て台詞を吐きながら、義母は嵐のように去っていきました。たしかに「市販のものは使わず、全部手作り」という義母の方針は立派なのかもしれません。だからといって共働きで毎日慌ただしいわが家にまで、それを押し付けられてはたまりません。
イタルに言い負かされた義母が帰ってくれたのは良かったのですが……。「旦那様には手作りのお料理をたくさん並べるもの」「手作りは母親の義務」という義母の言葉に、私はずっとモヤモヤしていたのでした。
【第3話】へ続く。
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