2つの穴が巨大な1つの穴に…道路陥没 男性救出難航 避難住民には炊き出しでラーメン提供 相次ぐ陥没事故を未然に防ぐドローン技術とは?【news23】

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2025年01月31日 11:59  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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発生から61時間が経った埼玉県八潮市の道路の陥没事故。2つだった穴は30日、1つの大きな穴になりました。救助活動はいまだ難航していて、運転手の安否はわかっていません。また、近隣周辺の住民には不安が広がっています。

【写真で見る】2つの穴が1つの大きな穴になった瞬間

陥没した2つの穴は大きな一つの穴に…救助活動難航

喜入友浩キャスター(30日午後10時過ぎ)
「道路の陥没から60時間以上が経過しています。穴の周辺を見てみますとクレーン車などの姿はなく、重機が近づける状況ではなさそうです」

道路にできた穴は、広がり続けています。

28日、埼玉県・八潮市の交差点で起きた道路の陥没。転落したトラックの男性運転手(74)の救助活動は難航しています。

30日午前2時半すぎ、アスファルトが突然、崩落。周辺の作業員は、その場から離れます。この45分後にも崩落があり、これまで2つだった穴は1つになり、大きく広がりました。

30日、上空から穴を見ると、どこから漏れ出しているのか分かっていませんが、水が流れ出ていました。土砂が崩れる様子も...。

運転席部分は泥に埋まっているため、男性運転手の状況を含め、目視では確認できません。警察や消防によりますと、事故当日の午後を最後にやりとりが途絶えているということです。

現場では新たな作業が始まっています。

記者
「穴付近のアスファルトをショベルカーが掘る作業をしています」

消防によりますと今後、穴に向かってスロープを作り、そこから重機を入れて救助活動を進める方針です。

日が落ちた午後6時半ごろには、クレーンに乗った作業員が穴の中へ入っていくのが確認できました。

一方、埼玉県は、29日現場近くの警戒区域を除いた周辺のエリアで空洞調査を実施。深さ3メートル以内に、陥没につながるような危険な空洞は現時点で確認されていないということです。

近隣住民への影響も広がっています。

不安を抱えながらの夕食 避難住民に炊き出しラーメン

八潮市は中学校の体育館に避難所を開設し、テントが張られました。

喜入キャスター
「15人ほどが身を寄せている避難所では、近隣ラーメン店による炊き出しが行われています。今夜は暖かいラーメンが振舞われます」

避難所の外で配られたのは「家系ラーメン」。豚骨醤油ベースの濃厚なスープが特徴ですが、高齢者が多いことから、普段よりスープの味は薄め、麺は柔らかめに作っているそうです。

避難してきた女性の自宅は、事故現場から10メートルほどしか離れていないと言います。

現場から約10mの距離に自宅がある女性
「家に荷物を取りに帰ってみると、夢を見ているような…信じられないという思いで。普通の日常生活を送っていたことが、ありがたいことだったんだなと」

不安を抱えながらの夕食。中には妊娠中の女性も…

女性
「いまは(妊娠)8か月」
男性
「まだまだどうなるか分からない状況で、ストレスももちろんあると思うので心配ですね」

老朽化が進む水道管の対応急務 点検にドローン活用

全国で相次ぐ下水道管の破損などによる道路の陥没。国土交通省によりますと、年間で約2600件発生。老朽化が進む下水道管への対応が急務となっているのです。

上下水道の調査を行う会社には、問い合わせが増えています。

NJSでは下水道管の中を走行し、点検・調査するドローンを開発。2024年、能登半島地震で被害を受けた下水道管の映像には、ドローンが進んでいくと黒くなっている部分が現れます。これは管と管のつなぎ目で、地震の影響でずれたそうです。

また、別の場所では腐食が始まっていたところも。

NJS 稲垣祐亮 執行役員
「茶色く見えているのがコンクリートのモルタル部分が剥がれて骨材が見えて、鉄筋が露出して腐食が始まっている」

人が入れないような危険なところも効率よく点検ができるといいます。

NJS 稲垣 執行役員
「人命のリスクが一番ですので、こういった機材を活用するのがこれからになるのではないか」

直接的な救助活動進まず…重機を入れるスロープづくりが進む

藤森祥平キャスター:
穴が広がる一方で、難しい救助活動となっています。少しずつ進んでいますか。

喜入友浩キャスター:
現在の気温は4度ほど。今夜もかなり冷え込んでいるなかではありますが、救出活動が続いています。

取材してる場所から真っすぐ200mほど先の、ライトで照らされている辺りに1つ大きな穴が空いています。現在は穴の中に何か直接的なアプローチをしているという状況ではありません。

何が行われているのかと言いますと、穴の中に重機を入れるためのなだらかなスロープを作る作業が行われているものと思われます。消防によると、そのスロープは31日中には完成させたいということです。

そうした作業は進んでいますが、直接的なアプローチができていないことに現場としてはもどかしさも感じるんですけども、それは避難所に身を寄せている方も同じようです。

「数週間程度は家に帰れない」と言われているそうですが、それでも「救助が第一だ」ということで、心配そうに避難所に設置されたテレビで救出活動を見守る姿が印象的でした。

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