【カーリング】フォルティウス初日本一!五輪の道つなぐ、涙の吉村紗也香「周りの支えがあって…」

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2025年02月09日 17:43  日刊スポーツ

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フォルティウス対北海道銀行 延長戦を制し優勝を決め歓喜のフォルティウスの選手たち(撮影・垰建太)

<カーリング日本選手権:フォルティウス8−7北海道銀行>◇9日◇横浜BUNTAI◇女子決勝



2次リーグ首位通過のフォルティウスが延長戦(エキストラエンド)にもつれた大激戦を制し、初の日本一に輝いた。


同2位の北海道銀行の新旧対決に勝利。26年ミラノ・コルティナ五輪の代表決定戦(9月、稚内)と世界選手権(3月15〜23日、韓国)の出場権を手にし、五輪への夢をつないだ。


フォースでスキップの吉村紗也香は23年12月に第1子となる長男を出産。昨年の全日本選手権にチームに復帰した。「体を戻すのはつらい時期もあったが、ここに立ってプレーしたい思いが強かったので、周りの支えがあってカーリングができていることに感謝したい」とかみしめた。


長男へは「まだ分からないかもしれないけど、帰ったらメダルをかけてあげたい」と笑顔。五輪への道がつながり「(五輪への)思いはみんな強い。そこへ向かってイチから頑張っていく」と決意を込めた。


有利な後攻で幕を開けた第1エンド(E)では1点スチールを許したが、第2Eからは2エンド連続で1点を奪取。2−3で迎えた第5Eではセカンド小谷優奈がガードストーン2つと円内の石を全てはじき出すショットに成功し、両チーム無得点のブランクエンドで折り返した。


第6Eでは相手にナンバー1を握られる中、吉村が自チームのナンバー4の石に当て、相手のナンバー1はじき出すショットを決めた。このエンドで大量3得点を挙げ、逆転に成功。7−5で迎えた第10Eでは2失点し、同点に追いつかれたが、第11Eに1点を奪って試合を決めた。


北海道銀行は準決勝でロコ・ソラーレを11−5で破り、前半は3−2で折り返したが、後半でのミスが響いた。


◆フォルティウス 11年4月に02、06年五輪2大会連続出場の小笠原歩と船山弓枝(現コーチ)、吉田知那美(現ロコ・ソラーレ)、小野寺で「北海道銀行フォルティウス」結成。14年ソチ五輪5位。同年に吉田知が退団し、吉村、近江谷が加入。15年日本選手権初優勝。21年にスポンサー契約が終了し「フォルティウス」に。21年12月に小林、22年9月に小谷が入団。チーム名はラテン語で「より強く」の意味。


◆26年ミラノ・コルティナ五輪への道 代表候補決定戦で3チームが争う。昨年の日本選手権で優勝したSC軽井沢クラブ、世界ランク最上位で今大会3位のロコ・ソラーレ、今大会優勝のフォルティウスが戦う。


◆26年ミラノ・コルティナ五輪の出場権獲得条件 国別出場枠は10。24、25年の世界選手権のポイント順で上位7カ国(開催国イタリア除く)に出場権が与えられる。24年はSC軽井沢クラブが出場し11位で3ポイントを獲得。今大会優勝チームが出場する世界選手権(3月、韓国)では好成績が求められる。逃した場合は、12月開催予定の五輪最終予選で残りの2枠を争う。

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