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老舗の結婚式場「ホテル雅叙園東京」が、今年の秋から一時閉館することが明らかになった。閉館時期に結婚式の予約をしていた利用者たちは、式場からの一方的なキャンセルに途方に暮れている。一体何があったのか。
【写真で見る】ホームページに記載された「全館リニューアル工事」の案内
突然の「強制キャンセル」に花嫁ら“愕然”「日本初の総合結婚式場」として名高い、東京・目黒区の「ホテル雅叙園東京」。芸術家たちが手がけた壁画や天井画などが飾られた館内が支持されている人気の式場だ。
実は今、HPには「23万組を超える夫婦の旅立ちを見守ってきた」との記載もある老舗の式場から、“夫婦泣かせ”の連絡が届いているという。
「雅叙園から工事のため結婚式を強制キャンセルさせる連絡がきました」
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Xに投稿された、雅叙園からの突然の“結婚式キャンセル”の連絡に失望する声。それも、一つではない。
「改修工事が決まり強制キャンセルになりました…。1年前から日取り抑えてた意味なくてイライラ」
「いきなり雅叙園からオーナー変更に伴い、強制キャンセルを受けました。楽しみに準備を重ねていた間際の連絡だっただけに、愕然としました」
嘆きは事実なのか、雅叙園に電話をすると…
―― 一時閉館は事実?
「事実でございます。2025年の10月からホテル全館休館になることが、現時点では決定しております」
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―― 結婚式の予約キャンセルに関して、何件ほどキャンセルとなる?
「お客様の情報になりますので、お答えすることができません」
―― 予約されていた方々への対応は?
「そちらも今、個別でご案内差し上げている状態です」
雅叙園の広報によると、閉館は2026年3月までを予定しているが、具体的な再開の目途は未定。今後に関する情報はHPなどで随時更新する予定だという。
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今年の10月に式をあげる予定だった女性に話を聞いた。
「式場からは今月(2月)15日に電話がありました」
女性が式場の予約をしたのは、去年11月末。予約の際にはもちろん改修の話はなかった。そのうえ、2月頭にドレスの試着に行った際も、そのような話は出なかったという。
突然のキャンセルにあった女性は、「ほかの式場を調べているが、遠方に住んでいるため、すぐにブライダルフェアに行くこともできない」と途方に暮れている。
ほかにも、今年11月に結婚式を挙げる予定だった女性は、「ホテルの歴史と内装」に惹かれたと話す。
しかし、今回の事態に「ほかの式場で、11月は現実的にもう予約ができない状況で、また1から探すのは時間も労力もかかる。式場に求めるのは最大限の誠意」だと話す。
大切な一日を控えていた利用予定者たちの悲嘆を、和らげることができるのか。対応が急がれる。