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前回からの続き。私(シオリ)は夫と中学1年生の娘・ヒカリと3人暮らしです。ヒカリは私たち夫婦の宝物。目に入れても痛くないほどの存在です。いつまでも「そのまま」でいてほしい。余計なもので「そのまま」のヒカリを汚さないでほしい。いつの時代も外見を着飾る子はそこに価値を置き、それ以外の子をバカにするのです。そんな子にはなってほしくない。ヒカリはそのままで充分可愛いんだから、いつまでも子どものような純粋な心も持っていてほしい。そう育てているだけなのに、夫の妹キョウコさんの娘であるサラちゃん(ヒカリにとってはイトコ)が、ヒカリに悪影響を与えているようなのです。ヒカリはおかしくなっていき、しまいには私に暴言まで吐くようになったのでした。
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小さいうちからオシャレを覚えたら、絶対に人をバカにするような子になるに決まってるのです。サラちゃんもきっとそういうタイプだからついでに忠告もしてあげました。それなのにキョウコさんは反撃してきたのです。
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「あなたは幼い頃の幻想をヒカリちゃんに押し付けているだけでしょ?」
キョウコさんにはこうも言われました。
外見に気を使うようになるのは成長の証であること。
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いま、ヒカリに必要なのは「最低限の身だしなみ」だということ。
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サラちゃんの連絡先は知らないので、キョウコさんに連絡をしました。
もう二度とヒカリに近づかないでほしいこと。
そして、いかに子どものうちから外見を気にすることが健全な心の成長を妨げるか。
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それどころか私に説教までしてくるのです。
いまのままでは周囲に「そのままのヒカリ」を理解してもらうのは無理だと。
そもそも「そのままのヒカリ」は親である私が決めていいものではない……と。
電話が切れた後、私は呆然としてしまいました。
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【第10話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・石井弥沙