同性婚訴訟の名古屋高裁判決後に記者会見で発言する鷹見彰一さん(仮名)=7日午後、名古屋市中村区 同性婚を認めない民法などの規定を違憲と判断した7日の名古屋高裁判決を受け、原告らは「婚姻の平等にさらに前進した」などと喜びをあらわにした。
午前11時すぎ、裁判長が違憲判断を示した判決を読み上げると、原告の鷹見彰一さん(仮名、30代)はかみしめるように何度もうなずきながら聞き入った。閉廷すると廷内に拍手が湧き起こった。
判決後、原告や弁護団が名古屋市内で記者会見した。鷹見さんは、判決が異性婚と区別しない法制度の必要性に言及していた点に触れ「当事者に限らず、これからの子どもたちのためにも良い判断」と笑顔を見せた。仕事の都合で法廷に来られなかったパートナーで原告の大野利政さん(仮名、30代)について「心にあったもやもやが軽くなったのではないか」と思いやった。
弁護団長の山田麻登弁護士は、「法律婚制度を利用できないこと自体が違憲であるという判断を下した点について、地裁判決よりも前進しており、高く評価できる」などとする声明を読み上げた上で、「法律婚で当然というベースがあるように感じた」と話した。

同性婚訴訟の控訴審判決後に記者会見する弁護団ら=7日午後、名古屋市中村区