連合の看板=東京都千代田区 連合が21日発表した2025年春闘回答の第2回集計結果によると、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた賃上げ率は平均5.40%だった。第1回集計から0.06ポイント低下したが、過去の最終集計と比べて34年ぶりの高水準を維持した。このうち、中小労働組合は5%を割り込んだ。
集計は19日午後5時時点で経営側から回答を受け取った1388組合が対象。全体の賃上げ額は1万7486円で、前年同時期(1万6379円)を上回り、比較可能な13年以降で最高となった。24年第2回集計時の賃上げ率は5.25%だった。
組合員数300人未満の中小組合は初回集計比0.17ポイント減の4.92%だった。今春闘で連合は「5%以上」の賃上げを要求するとともに、中小については全体より高い「6%以上」の目標を掲げ、大手と中小の格差是正を目指している。記者会見した芳野友子会長は、「中小は労務費を含めた価格転嫁が重要だ。連合としても最後までサポートしたい」と強調した。