フジ・メディア・ホールディングスに対して株主代表訴訟を起こした原告の男性(左)=東京都内で2025年3月27日午後2時5分、菅野蘭撮影 タレントを引退した中居正広氏と女性のトラブルに適切に対応せず、会社に損害を与えたとして、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主の男性が27日、フジ・メディアHDの現旧経営陣15人に対して233億円を会社に賠償するよう求める株主代表訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。24日付。
訴状や男性によると、フジ前社長の港浩一元HD取締役は2023年夏にはトラブルを認識したのに、他の役員らに相談せず、中居氏の番組を継続させた。日枝久HD取締役相談役ら他の役員も情報共有する社内体制を構築できなかったとして、賠償責任を問うことにしたとしている。一連の問題を受けたテレビCMの取りやめによる広告収入の減少を考慮して請求額を算定した。
男性は経営陣の損害責任を追及するよう会社側に求めたが、会社側は男性から必要な書類が提出されていないとして応じなかったという。男性は記者会見で「不祥事にきちんと対応し、世間からまた支持されるようになってほしい」と訴えた。
フジ・メディアHDは「訴状が届いていないのでコメントできない」とした。【菅野蘭】