
前回からの続き。私はホシノです。この会社では事務社員として長く勤めてきました。同じ営業所に10年以上いるので取引先の事情などにも精通し、自分で言うのもなんですが周りからは頼りにされています。そうやってずっと快適に働きつづけてきたのですが……。昨年この営業所に異動してきた課長は、なんと私よりもずいぶん若い女性。正直言って目ざわりでたまりません。思わず同年代のフジタさんにグチると、なんと彼女も同じ思いを抱いていたようで……。


課長は私が望んでも決して得られなかったものをことごとく手にしています。きっと私のことなんて見下しているのでしょう。そんなふうに思っていると、仲のいいフジタさんも課長のことが気に入らないそうで……。私たちは思わず話が盛り上がってしまいました。

いくら課長といっても異動してきたばかりの営業所で、長年勤める事務社員の協力なしでは何もできないはず! 私たちは自分の存在価値をアピールするかのように、彼女を無視したり仕事をスルーしたりしました。けれど顔色ひとつ変えません。


私たちはそっと課長の席に近づき、バッグからポーチを取り出してUSBメモリを抜き取りました。そしてまた何事もなかったような顔でポーチを戻しておいたのです。私たちのことをバカにしているから、天罰がくだったんだ! そんなふうに思っていました。
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【第6話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・motte 作画・はなめがね 編集・井伊テレ子