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奈良市にある学校法人「帝塚山学園」のグラウンドで部活中の生徒らが負傷した落雷事故で、現場にいた教員が奈良県警に対し、「すぐに部活を中断しようとしたところで雷が落ちた」と説明していたことが捜査関係者への取材で判明した。天候の急変に対応が間に合わなかった可能性があり、県警が当時の状況を詳しく調べている。
県警奈良西署によると、落雷は10日午後5時50分ごろにあった。法人が運営する一貫校「帝塚山中学・高校」のグラウンドで部活中だった、いずれもサッカー部で14歳の男子中学生5人と野球部のマネジャーの女子高生(16)が病院に搬送された。
捜査関係者によると、グラウンドにいた教員の一人は県警の聞き取りに「急に雨脚が強くなった。すぐに部活を中断しようかと考えていたところ、『ドン』と大きな音がして雷が落ちた。振り返ったら人が倒れていた」などと説明。県内には雷注意報が出され、午後5時半ごろから雷が多く確認されていた。
生徒が搬送された病院によると、心肺停止だった男子中学生は呼吸が再開したが、依然として意識は戻っていない。また、別の男子中学生も意識不明で重体は2人となった。
一方、学校は11日にホームページで当時の状況について公表した。グラウンドにはサッカー、野球、テニス部に所属する生徒114人がおり、顧問教員ら8人が指導などに当たっていたという。【田辺泰裕、山口起儀】
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