東京都府中市の学校給食に外国産鶏肉を国産と偽って納入したとして、警視庁生活経済課は27日、都内の食肉販売会社の男性社長ら2人を不正競争防止法違反(誤認惹起)の疑いで逮捕したと発表した。市によると、産地偽装の鶏肉は市内全22小学校の給食で、約2万1200人分の汁物に使われたという。
逮捕されたのは、新宿区の「並木商店」社長、並木建造(41)と、小金井市の「MRフーズ」元社長、木村耕治(44)の両容疑者。
逮捕容疑は共謀して2024年11月1〜13日、府中市立学校給食センターへ、南米や東南アジア産の鶏肉計211キロを宮崎県産などと偽って約30万円で納入したとしている。警視庁は2人の認否を明らかにしていない。
警視庁によると、並木商店は同センターへの納入指定業者として登録。国産指定の鶏肉の入札で落札し、MRフーズ側から外国産の鶏肉を調達していたという。別の取引で入手した国産の産地証明を同センターに示していた。安く調達した外国産を使って利ざやを得ていたとみている。
指定業者に登録されたのは21年度からで、2社が納入した鶏肉は21年7月〜24年12月に計約4万2500キロ(計約4800万円相当)あったという。24年11月に警視庁と府中市に匿名の情報提供があり発覚した。
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高野律雄府中市長は「誠に遺憾。監査体制の強化を図り、再発防止に努める」とコメントした。【菅野蘭】
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