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7月3日に公示され、20日に投開票が行われる参院選。争点は様々だが、その中でも「物価高対策」が大きなテーマになりそうだ。野党は主に消費税減税を訴えるいっぽう、与党の自民・公明党は国民一人あたり2万円の現金給付を打ち出すなど、減税にメスを入れることには後ろ向きだ。
物価高が続き、生活苦にあえぐ国民も多く、政治にはかつてないほど厳しい目が向けられている。果たして、今回の参院選で有権者がどのようなジャッジをくだすのか。そこで本誌はWEBアンケートツール「Freeasy」にて、全国の18〜64歳の現役世代の男女1000人に対し、参院選を前に「期待できる政党」「期待できない政党」についてアンケートを実施。本稿では、「期待できない政党」についての結果を伝える。
3位に選ばれたのは立憲民主党。昨秋の衆院選では公示前の98議席から148議席へと50議席も伸ばしたほか、今年6月に行われた東京都議選でも都議会野党第一党を奪還しており、「期間限定で食料品の消費税ゼロ」を掲げて挑む参院選でもその勢いを活かしたいところだ。ただ、“消えた年金問題”などを厳しく追及し、’09年に政権交代を実現するも、わずか3年の短命に終わった民主党政権時代への忌避感が残っている人が多いようだ。
《いぜんの民主党が政権をとったときの二の舞を避けたいから》(60代女性)
《批判ばかりで実行力や未来を見通す力がないから》(50代男性)
《与党の批判ばかりしていて、政策立案能力も足りないと思うから》(40代男性)
《政権交代と言う言葉にダマされた記憶は、忘れません》(60代男性)
2位は政治団体・NHK党だ。参院選では「言論の自由と公平な報道を守るための改革」「現役世代の手取りを減らす社会保険料・消費税・ガソリン税などの見直し」「現実に即した国家の安全保障体制の構築」などを掲げ、すでに48人の公認候補予定者(選挙区45人・比例3人)を発表している。
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同党の代表で元職の立花孝志氏(57)は兵庫選挙区から立候補予定だ。昨年の兵庫県知事選でも立候補していた立花氏は、自らの当選を目指さず、斎藤元彦知事(47)の再選を目的とした異例の「2馬力選挙」を展開。そのほか、斎藤氏失職の発端となった告発文書問題をめぐり、個人に関する真偽不明の情報をSNSに投稿して物議を醸したことなど、一連の行動を問題視する声が上がった。
《何がしたい政党なのかサッパリわからない》(60代男性)
《行政の抜けめを見つける天才ではあるが社会をダメにしている》(50代女性)
《政策理念がよくわからない。選挙活動も理解できない》(60代男性)
《結果を出していないから》(50代男性)
そして、第1位は現与党の自民党だ。125議席を争う今回の参院選では、過半数維持のため自民、公明両党で50議席の獲得を目指すが、昨秋の衆院選では裏金問題などの逆風を受け過半数割れの大敗を喫し、6月の都議選でも過去最低の議席数で与党第一党から陥落するなど、このところ失速が続いている。
物価高対策をめぐっては、冒頭のように多くの野党が訴える「減税」には消極的で、最近では米の価格高騰が多くの国民を悩ませるなか、5月19日に江藤拓前農林水産大(64)が「米は買ったことがない。支援者の方々がたくさん米をくださる。売るほどある」と述べ大ひんしゅくを買うなど、身内からの“やらかし”も目立つ。
いっぽう、後任の小泉進次郎農林水産大臣(44)が主導した「随意契約」による政府備蓄米放出を評価する声は多く、7月1日時点で全国のスーパーの米の平均価格は5週連続で値下がりしている。とはいえ、価格高騰の抜本的対策となるかは依然として不透明だ。さらに、多くの国民の政治不信を招いた裏金問題もいまだ解決されておらず、以下のような声が上がっている。
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《有効な政策も考えられない上に、不用意な発言や不祥事ばかり起こしてもなお与党という事にあぐらをかいてまともな政治ができていない》(50代男性)
《物価高対策や裏金問題など国民の期待に応えてきていないと思います》(50代女性)
《裏金問題がまだまだ解決していない。この以上自民党に任せて置けない》(50代男性)
《頑なに消費税減税しようとしない政党をのさばらせておくことは断じてできない。低所得世帯がどんなに大変であるか自民党の浮世離れした政治家にはわからないのだろう》(60代男性)
各党は有権者の声を受け止め、真摯な選挙戦を展開してほしいものだ。
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