日本バスケットボール協会(JBA)は27日に都内で定時評議員会と臨時理事会を開き、新会長にBリーグチェアマンの島田慎二氏(54)が就任した。記者会見で「興せ、強いJBA。」とスローガンを発表。28年ロサンゼルス五輪を目指す日本代表に対しては「日本最強メンバーで臨むべき。最強メンバーで、最高の一体感を持って戦うアカツキジャパンを作っていく。強化のメンバーと実現していくのが、私のミッション」と臆せずに言い切った。
男子で注目されるのはNBAレイカーズ八村塁(27)の動向だ。24年秋にパリ五輪後も続投となったトム・ホーバス監督(58)体制に疑問を投げかけ、JBAのかじ取りにも「お金の目的があるような気がする」と苦言を呈した。島田氏は八村が来日した今夏に面会。今後の代表参加は日程面などの影響で「未来の話はよめない」としつつ「ダイレクトでコミュニケーションをとれる環境。『日本を強くしていく』という前向きな話は聞いているので、期待はしています。(意思疎通は)私の本業ではないが、強化の助けになるのであれば、喜んでやりたい」。八村や、ブルズとツーウエー契約を結ぶ河村勇輝(24)ら主力に対し、直接働きかける引き出しを持つ。
Bリーグトップとの異例の兼務には、利益相反などの懸念点がある。それでも「日本バスケット界にとって、良いかどうかが判断軸」と強調し、実業家のバックボーンも強みにする。財源を豊かにすることで、代表の海外遠征など環境整備への投資も宣言。3年後の五輪での飛躍を目指し、最短距離を進む。【松本航】
○…“二刀流”が新体制を支える。理事は日本人初のNBAプレーヤーで宇都宮の田臥勇太(44)、元女子日本代表でトヨタ自動車ヘッドコーチの大神雄子氏(42)ら16人で構成。さらにB1長崎の社長兼GMを担う伊藤拓摩氏(43)が、強化委員会の委員長を兼務すると発表した。島田氏は「兼務でも伊藤さんの能力が最も優れている」と期待を込め、男子日本代表のホーバス監督体制には「伊藤さんが中心となり、どう強化することが(五輪へ)最短距離になるか。その体制をサポートしていくことになる」とスタンスを示した。
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。