
1999年、名古屋市西区の自宅アパートで高羽奈美子さん(当時32歳)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された安福久美子容疑者(69)が「26年間、毎日不安だった。家族に迷惑をかけられず、捕まるのが嫌だった」などと供述をしていることが愛知県警への取材で判明した。
安福容疑者は、8月から県警による任意の事情聴取を受けたことで「捕まってしまうと覚悟した」という。「事件発生日ごろになると悩んで気持ちが沈んだ。毎日不安で、事件に関する新聞も見られなかった」とも供述。高羽さんに対して「申し訳ないと思っている」との言葉を述べているという。
関係者によると事件当時、安福容疑者は現場から約10キロ南に離れた同市港区のマンションで夫、子どもと生活していた。その後に引っ越した近くの戸建て住宅は、高羽さんの夫、悟さん(69)が事件後に転居した自宅から車で10分ほどの距離にあった。逮捕前は、市内の大型スーパーで事務員のアルバイトとして働いていたという。
高校の同級生だったものの連絡を取ることがなかったという悟さんは「どこでうちの住所を知ったのか」と困惑している。戸建て住宅の近くの60代女性は、安福容疑者について「会えばあいさつしてくれる優しい人だった」とした。
安福容疑者は県警から求められたDNA型鑑定への協力を拒んでいたが10月30日、鑑定に必要な検体の提出に応じた。その後、1人で県警西署に出頭。県警は同31日に現場に残っていた血痕のDNA型と安福容疑者のDNA型が一致したことから、逮捕に踏み切った。【丘絢太、渋谷雅也、塚本紘平】
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