画像提供:マイナビニュース「今さら聞けない」バイクに関するさまざまな疑問や不安に、バイクライターがやさしく回答する本連載。今回は、「ブレーキメンテナンス」に関するお悩みです。
ブレーキパッドの交換時期がわからない…(男性/49歳)
○ブレーキパッドの寿命と確認方法は?
エンジンオイルとタイヤの管理はしていても、ブレーキに関しては「よくわからない」という方は少なくありません。しかし、走行中にブレーキが効かなくなったら一大事。安全のために点検方法やメンテナンスのタイミングなどを覚えておきましょう。
現在の二輪車用ブレーキシステムは油圧を利用したディスク式がメインですが、原付や旧車などではワイヤーやロッドで作動させるドラム式も使われています。ディスク用は「ブレーキパッド」、ドラム用は「ブレーキシュー」を回転しているホイールのディスクやドラムに押し付けることで制動力を発生させるという仕組みです。このパッドやシューは金属の土台に特殊な摩擦材(ライニング)が接着されたもので、ブレーキを使うことで擦り減っていく消耗品です。
○ブレーキパッドやシューの残量チェック方法
摩擦材の厚みは平均3〜5mm程度で、交換時期は材質やライダーの乗り方によって異なりますが5,000〜15,000kmほどです。車検や定期メンテをバイクショップに任せていれば点検されているはずですが、車検のない250cc以下などでしばらく定期メンテに出していないようなバイクは注意が必要です。特にバイクに詳しくない人が通勤・通学で酷使している原付スクーターなどは摩擦材が限界を迎えていることも少なくありません。
○異音が出たら要注意!残量の確認方法は?
パッドやシューの摩擦材が限界まで擦り減ってしまうと金属の土台が直接ディスクやドラムのハブに擦れるため、ブレーキをかけたときに「ゴーッ!」と大きな異音が出始めます。そのまま使っていると完全にブレーキが効かなくなるだけでなく、ディスク板(ドラムブレーキの場合はホイールごと)交換という大出費につながります。ブレーキパッドの中には土台に小さな突起を持ち、摩擦材が完全になくなる寸前に擦り始め、小さな音を出すことで交換時期を知らせるものがありますが、そうなる前に摩擦材の厚さが1〜2mm程度になったら交換することをおすすめします。
摩擦材の残量を点検する方法はそれほど難しいものではありません。ディスクブレーキパッドの場合はフロントフォーク前側やキャリパー後方から覗き込んでチェックできます。ドラムブレーキはホイール内にあるため目視できませんが、ワイヤーやロッドと連結するアームの根本に付いているインジケーターの目盛りで残量確認ができるようになっています。
基本的にディスクブレーキは摩擦材が減っても自動で調整されますが、ドラムブレーキはレバーやペダルの遊びが増えていくため調整が必要になります。調整方法はワイヤーやロッド先端のナットを締めることで行いますが、ねじ山の終わりまで締め込んだ場合は摩擦材の残量が限界に近いので交換する必要があると考えてください。
次回は交換するパッドの種類や、それ以外にもチェックすべきポイントを解説します。
津原リョウ 二輪・四輪、IT、家電などの商品企画や広告・デザイン全般に従事するクリエイター。エンジンOHからON/OFFサーキット走行、長距離キャンプツーリングまでバイク遊びは一通り経験し、1950年代のBMWから最新スポーツまで数多く試乗。印象的だったバイクは「MVアグスタ F4」と「Kawasaki KX500」。 この著者の記事一覧はこちら(津原リョウ)