シャープが、テレビ向けの大型液晶パネルを製造している堺工場の操業を停止する方針を固めたことが14日、分かった。赤字が続く中、業績の足を引っ張っている液晶事業を縮小し、採算の悪化に歯止めをかけたい考え。他メーカーも含めて国内で唯一のテレビ向け液晶パネル生産からの撤退により、国内生産はゼロとなる。
堺工場を運営する子会社「堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)」の今後の方針について、14日の中期経営計画に盛り込むとみられる。工場売却や従業員の出向を視野に入れている。
SDPは、中国や韓国のメーカーとの価格競争で業績が悪化。コロナ禍の巣ごもり需要で一時的に盛り返したが、需要が一巡した反動で大型パネルの単価が低下。再び赤字に転落した。