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「ちくわ」の中に何を入れたら最も美味か──。まだ答えの出ていない世界七不思議の8番目である。
ちくわ界の雄・紀文(きぶん)は日夜その研究を続けているが、まだその果てにある明確な答えが出ていない。記者はちくわの中にさまざまな食材を詰め込むことを決意した。
【今回の実験】最高の組み合わせは、意外にも「サラダ」だった…
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■ちくわ界を盛り上げたい!
ちくわとの相性が最強と言われるのが今も昔も「きゅうり」である。近年、それに次ぐ相性抜群の食材が弁当界では求められている。
その先駆者が紀文。これまでツナマヨ、キムチ、チーズ、岩下の新生姜などを入れる料理を提唱してきた同社は、さらなるヒントを求めるべく5月28日、「【ゆる募】ちくわに詰めたら美味しいもの」とX上で呼びかけた。
ファンからは様々な食材が上がり、大変な仕上がりを見せているが、そんな流れを記者も応援したい。早速ちくわを求め、スーパーへ食材を買いに出かけた。
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■前回は「じゃがりこ」が王者
2021年に同じ実験を行っていた記者。その際は、当時の副編集長(現・編集長)が家族にいい顔をしたいがための私利私欲的企画だったが、今回は紀文を応援するためにマジな心持ちである。
前回実験時はお菓子とちくわの相性が良く、「じゃがりこ」が最も優れた食材だったので、今回もお菓子中心に食材を用意。
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まずはクレープクッキー「ピコラ チョコレート」(写真右)。サクサク食感と優しいチョコテイストが美味しいヤマザキビスケットの菓子。ちくわの穴にジャストサイズであろうということでテストした。
たしかに穴にはぴったり入るが、ちくわの水分がサクサク食感を邪魔し、魅力が激減。甘じょっぱいテイストは生まれたものの、ちくわの魚感とチョコの香りがぶつかり合い、これはダメなレベルである。評価は星1つ。
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■最強の槍・ポテロング
続いてお馴染みポテロング(写真中央)。これは2本入れるとサイズ感がちょうど良い。ちくわごと包丁でカットすると完成だ。
ポテロングはかなりハード食感なので、ちくわの水分に負けず、ふわっサクッ食感が楽しめる。じゃがいもと塩味、そしてちくわの魚介テイストがミックスされじつに美味である。見た目も良い。早くもちくわきゅうりに代わる新名物を見つけてしまった。評価は星5つ。
食感が大事と気づいた記者は、生のとうもろこしをちくわに突っ込んだ(写真右)。これも大正解。とうもろこしのシャキシャキ食感、そしてほのかな甘さがちくわとマッチする。
ただ穴に入れるのがだいぶ面倒。一粒一粒もぎって挿入する時間があるなら、別々に食べてお口の中でミックスしたほうがいい気もする。評価は星4つである。
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■ウインナーはどうかしら
ここからさらにギアを入れていく。続いては惣菜系だ。
まずは皮なしウインナーの先駆「ウイニー」である。このサイズならちくわにもぴったり入りそうと購入したわけだが、ウイニーを突っ込んで茹でると、なんとも両者の良さが消えている。
ちくわの魚介風味、ウイニーの肉感がマッチすれば最高のおかず完成を目論んでいたものの、例えるなら攻撃に振りすぎて攻守のバランスが悪いイメージで、食感とさっぱり感が皆無。評価は星3つ。見た目はキュートなんだけどね…。
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■ポテトサラダが過去最高テイスト
お次はポテトサラダ(写真左)。パウチされているパッケージの端をハサミで切り、中へぴゅーっと挿入していく。…ウマい。激ウマい。ポテサラのクリーミーさ、そしてちくわの旨みが見事に活きている。明らかにちくわが覚醒進化している。ポテトとちくわの相性は相当良いようだ。星5つ。
その後、チューブのピクルス、チューブの紅生姜、そしてタバスコのシラチャーソースを試す。いずれも想像した通りの平凡な味で、唯一チューブの紅生姜が予想よりちょっとだけウマかった。「紅生姜揚げ」が料理として存在するよう、紅生姜のさっぱり感と魚肉の組み合わせは間違いないのである。それぞれ星3つ評価。
■締めは麺で
最後に麺類。前回はパスタを差し込んで茹でたが、いまいちだった。そもそもパスタにちくわは入れない。その大原則を無視した実験だったのだ。
それに懲りた記者は、紅白かまぼこが入った「ちゃんぽん」を思い出した。ちゃんぽんといえば九州、九州といえばマルタイラーメンである。ちくわにマルタイの乾麺を挿入し、豪快に茹で上げる。
茹で上がりは、おさげ髪の少女のような感じでかなりファンキー。ズズズとすすれないので、ちくわごと口にいれると…だいぶ残念テイスト。
ちくわは濃いめの味付けで茹でると激ウマいが、ラーメンスープ程度の薄さだとただ風味が吹き飛ぶだけで、どっちつかずの味に。麺もすする際に香りが鼻腔を通るわけだが、丸食いだと美味さ半減。残念ながら星1つ評価という結果になった。
実験を終え、やはりちくわにきゅうりを入れた人物の偉大さを感じた。シンプルながら美味さ倍増、そんな味は簡単に生まれないのである。そんなことを考えながら、記者は次なる挑戦食材を待つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)