梅雨の体調不良「気象病」かも、頭痛・めまい・肩こり・倦怠感など…対策は?【Nスタ解説】

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2024年06月27日 21:14  TBS NEWS DIG

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暑い日が続いたと思えば、雨になり急に気温が下がるなど、ここ最近、天気の変化が激しくなっています。気象の変化によって起こるという「気象病」。その症状や対策を取材しました。

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梅雨の体調不良“気象病”かも 頭痛・めまいなど対策は?

熊崎風斗キャスター:
“気象病”について、愛知医科大学病院の佐藤純医師に聞きました。

主な症状として、めまい、頭痛、吐き気、耳鳴り、倦怠感、肩こり、関節痛、起き上がれない、などがあります。

どんな人が来院するのでしょうか?

佐藤医師は「患者の75%が頭痛などを訴える女性で、平均年齢38歳です。今年は梅雨に入って急増している」と話します。

なぜ、気象で体調が悪くなるのでしょうか?

主に、温度(寒暖差)、湿度(高湿度)、気圧(高低差)などが大きく関係しているということです。

佐藤医師は「一番気象の影響を受けるのが耳の奥の内耳という所。そこから自律神経を介して体に影響を及ぼす」といいます。

また、「今年は特に患者が多い。今の時期に患者が多い要因として、梅雨の晴れ間が多い・湿度が高い・寒暖差が大きい事が影響しているのでは」と指摘します。

乗り物酔いする人、耳抜きが苦手な人、自律神経の乱れ(睡眠不足・冷え性など)を抱えている人は気象病に特に注意をしてください。

医師に聞いた“気象病”のあれこれ “気象病”かも?と思ったら 

ホラン千秋キャスター:
心当たりはないけど、こういった症状が現れて受診される患者さんは、心配されている方も多いのではないでしょうか?

愛知医科大学病院 佐藤純医師:
患者さんは、自分の体調が何の影響を受けているのかがわからないことが多いですが、今は天気、特に気圧や温度・湿度の変化が大きいので、そういったことが自分たちの体に影響を受けているのではないか?と考えていただくと良いかもしれません。

井上貴博キャスター:
例えば気圧の変化に敏感な方は、5hPaぐらいの変動でダメージを受けるという話を聞いたことがあって、そうすると天候の要因もあると思いますが、高層階に住んでいたり高層階に勤務地があったりして、その移動だけでもある程度ダメージを受けているということも考えらますか。

佐藤医師:
そういう場合も多いですが、必ずしもそれが重要というわけではなくて、気圧がぶれるというのが大事だと最近は考えられています。小さな気圧の変化でも変化が繰り返し起こってくるということが重要だと考えています。

井上キャスター:
そこでの男女差はどういう要因で起きるんですか。

佐藤医師:
女性のほうが頭痛が多いということが一つの原因だと思いますし、女性のほうが自律神経が少し弱いので、天候の変化とか特に温度の変化に女性は弱いので、そういうのが表れているのではないかと思っています。

ホランキャスター:
今村さんは、この時期の不調を実感することはありますか?

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
確かに、雨が降っていたら若干頭痛いなとかはありますけど、気のせいなのか、本当にそうなのかの区別があまりわからないのも難しいですよね。

井上キャスター:
線引きが難しいですけど、どこから受診したら良いでしょうか?

佐藤医師:
まずは1か月間で良いので、自分の体調・天気の変化を日記につけていただくと良いです。自分の体調が、天気が崩れるタイミングで体調が悪くなってくるということでしたら、天気の影響があるかもしれないので、それをきっかけに受診していただくといいと思います。

“気象病”には「汗をかく」「血行を良くする」

熊崎風斗キャスター:
気象病の対策は…
「汗をかく」(運動やぬるめのお風呂につかる)
「血行をよくする」(同じ姿勢を長時間続けない)ことが大事だということです。

ずっと座りっぱなしではなく、30分に1回くらいストレッチをしてみるだけでもかなり改善するようにはなるということでした。

ホランキャスター:
医療機関では、他にどんな対処法を提案していますか?

佐藤医師:
内耳の影響が大きいということなので、内耳が敏感な人だということがわかれば、めまいのお薬を飲んでいただいたり、あるいは離水剤と言われる、漢方薬などを使った体のむくみなどをとっていくと良い場合が多いです。

井上キャスター:
今、梅雨の時期の体調不良ということで取り上げていますが、年間通してある程度こういうことが起きうるということですか?

佐藤医師:
そうですね。季節柄、3月〜7月ぐらいまでかなり多いですが、やはり台風のシーズンもありますし、秋口や冬でも最近は天気が非常に変わるので、四季を通して調子が悪いという人もやはりいるようです。

今村さん:
先ほど女性のほうが多いという話がありましたが、確かに江戸時代ぐらいから女性特有の症状があるという記述はありますね。今で言うと差別的な言葉になるかもしれませんが、そういうのが医学書とかに残ってるので、女性特有のみたいなことが関係しているのかもしれないですね。

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<プロフィール>
佐藤純さん
愛知医科大学病院 医師
30数年にわたり気象と痛み・自律神経との関係を研究

今村翔吾 さん
「塞王の楯」で第166回直木賞 受賞
歴史・時代小説家
30歳までダンス講師

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