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交通事故の遺族をSNS(ネット交流サービス)上で中傷したとして、警視庁捜査1課は4日、福岡市の交通事故鑑定人で、一般社団法人「法科学解析研究所」代表理事の男性(57)を侮辱と名誉毀損(きそん)容疑で、埼玉県川口市の派遣社員の男性(55)を名誉毀損容疑で書類送検した。
書類送検容疑は2023年11月19日、X(ツイッター)の音声チャット機能で、鑑定人の男性が、19年にあった池袋暴走事故の遺族の松永拓也さん(37)を「金狙いだ」などと侮辱。さらに、川口市の男性と一緒に、一般社団法人「関東交通犯罪遺族の会(あいの会)」代表理事の小沢樹里さん(43)の名誉を傷付ける発言をしたとしている。
鑑定人の男性は音声チャットで、12年に京都府亀岡市で起きた暴走事故の遺族、中江美則さん(60)の名誉を毀損した疑いでも書類送検された。
発言はリアルタイムで配信され、その後も不特定多数が聞ける状態だったという。警視庁はいずれの容疑についても、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。2人は容疑を認めているという。川口市の男性は交通事故遺族で、以前あいの会に所属していた。
松永さんと小沢さんが23年12月に警視庁に被害届を提出。警視庁は今年4月に鑑定人の男性の自宅を家宅捜索するなど捜査していた。
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松永さんに対する一方的な批判や中傷はSNSなどで相次ぎ、今年3月には、松永さんの殺害を予告する電話をかけたとして、無職の60代男性が脅迫容疑で警視庁に逮捕されていた。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】
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