PCゲーミングが熱い! 2画面PCや8TB SSD、さらには未発表モデルまで見られる注目ブースをチェック!

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2024年09月28日 19:51  ITmedia PC USER

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ITmedia PC USER

MSIブースで出迎えてくれた3人のコンパニオン

 9月26日から29日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で「「東京ゲームショウ2024」(TGS 2024)が開催されている。


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 PCゲーミングの“熱”の高まりを受けて、完成品のゲーミングPCはもちろん、自作PC/カスタムPCを組み立てるのに必要なパーツメーカーの出展も増加傾向にある。この記事では、筆者が気になったPC本体/パーツメーカーのブースの様子を紹介したい。


●MSI:自作PCが楽しくなるようなマザーボードを展示


 完成品PCはもとより、マザーボードやグラフィックスカードなど自作PCパーツも手掛けているMSI(エムエスアイコンピュータージャパン)は、今回も自作が楽しくなるような最新マザーボードや完成品PCなどを展示していた。


 マザーボードでは「MAG X870 TOMAHAWK WIFI」「PRO X870-P WIFI」に注目したい。どちらも5Gbps(5GBASE-T)対応の有線LANポートを備え、無線LANの最新規格であるWi-Fi 7(IEEE 802.11be)にも対応している。昨今は高速なインターネット回線も普及しつつあるが、そのポテンシャルを生かしやすいことがメリットだ(ネットワーク機器次第な面もある)。


 また両モデル共にUSB4(USB 40Gbps)ポートも備えている。USB4/Thunderbolt 3/Thunderbolt 4対応のストレージも快適に使えるだろう。


 また、次世代デスクトップ向けCPU「Arrow Lake」(開発コード名)に対応するマザーボードも展示されていた。インテルブースでも1枚展示されているが、こちらには色違い(ホワイト)もある。


 先日発売されたばかりのグラフィックスカード「GeForce RTX 4090 VENTUS 3X E 24G OC」の展示はなかったが、「GeForce RTX 4090 SUPRIM X 24G」「GeForce RTX 4080 SUPER 16G GAMING X SLIM」「GeForce RTX 4070 Ti SUPER 16G GAMING X SLIM WHITE」などの展示はある。


 マザーボードを含むPCパーツでは、ホワイトのものが増えている。「ゲーミングといえばブラック」という時代は、過去のものとなったのだろうか。


 完成品PCでは、ポータブルゲーミングPC「Claw A1M」が目を引く。複数台展示されており、ゲームを試遊する人も多かった。


 その他、「Prestige 16 AI Studio B1V」「STEALTH 14 AI Studio A1V」といったNPU搭載のAI PCや、高フレームレートでゲーミングにぴったりな「CYBORG 14 A13V」、GeForce RTX 4070 Laptop GPU搭載の「SWORD 17 HX B14V」など各種ゲーミングノートPCも展示されている。


●ASUS JAPAN:ROG/TUFブランド展示が中心 ARグラスも試せる


 ASUS JAPANブースは、ROG(Republic of Gamers)/TUFブランドのPCパーツや周辺機器、PC本体やスマートフォンを展示していた。PCメーカーの展示ブースとしては、展示物の種類が豊富で結構楽しい。


 展示の中心は、ポータブルゲーミングPCの最新モデル「ROG Ally X」だ。ブースの中央部に複数台を並べ、ゲームを自由に楽しめる。


 また、ASUSとしては初めてとなるARグラス「AirVision M1」(発売日未定)のホットモックも展示してあり、試すことができる。


 グラス部分は透明で、通常の眼鏡のように装着できる。接眼部側から撮影してみたが、何かしらが映っているようには見えない。しかし、装着すると目の前に映像が表示される。映像の透過度は左のテンプル部分を前後にスライドして変更できるので、フレンドリーな操作性だと感じた。


 その他、ゲーミングスマートフォン「ROG Phone 8」「ROG Phone 8 Pro」や、ゲームプレイをしやすくするモバイルコントローラー「ROG Tessen」なども展示されている。


 特に東アジア/東南アジアでは、スマホゲームの市場も拡大を続けているという。これらの地域をターゲットに、リッチな(≒高いハードウェアスペックを要求する)スマホゲームも増加傾向にあるそうだ。


 リッチなスマホゲームをプレイすると、どうしてもスマホが熱を持つ(実際、空冷ファンなどを付けないと持てないほど熱くなってしまうケースもある)。そういう観点からすると、スマホにゲームコントローラーをつないで遊ぶのは、快適なプレイをする上で理にかなってはいる。


●サードウェーブ:「ゲーマー」と「開発者」の両方を視野に入れた展示


 「ドスパラ」ブランドで自作パーツ主体のPCショップを展開する一方で、「THIRDWAVE」「GALLERIA」「raytrek」の3ブランドで完成品PC事業も手掛けるサードウェーブは、ゲーマーと開発者の両方を視野に入れたブース展示を行っている。


 場所が場所だけに、展示の中心はGALLERIAブランドのゲーミング/個人クリエイター向け製品だ。プロゲーマーやプロチームとコラボレーションしたモデルを含め、さまざまなモデルが展示されている。


 少し風変わりなものとして、今後のGALLERIAで採用する予定の新型CPUファンの展示もあった。高性能なCPUやGPUをよりコンパクトなケースに収めるために開発したそうで、水冷機構を載せることによる“制約”を減らすために企画/開発しているのだという。


 TGS2024には、ゲームメーカーの関係者も多く来場する。そのこともあり、ビジネス寄りとなるTHIRDWAVE/raytrecブランドの製品も展示されている。


 なお、サードウェーブは米Intelのアライアンスパートナープログラムのアワードプログラムにおいて、2024年度のOEM/ODM部門の「Outstanding Growth(飛び抜けた成長)」賞を受賞している。9月26日(ビジネスデイ第1日目)には、その授与式が同ブースで行われた。


●マウスコンピューター:ブースは小さいが遭遇率が高い?


 「G-Tune」ブランドでゲーミングPCを展開するマウスコンピューターもTGS2024にブース出展している。ただ、そのブースは筆者が想像していたよりもコンパクトだった。


 実は、マウスコンピューターは複数のゲームメーカーや周辺機器メーカーに機材を貸し出しており、メーカーのブースに行くとG-Tuneを多く見かける。自社ブースは、ある意味での“集大成”で、他社ブースに展示されているG-Tuneを詳しく紹介する役割をになっている。


 「どうやってブースに来てもらうの?」というところだが、G-Tuneを展示している他社ブース(一部)には「大抽選会」の台紙とスタンプがあり、スタンプを集めてからマウスコンピューターブースに行くと抽選でiiyamaブランドのゲーミングディスプレイをプレゼントするという仕組みを取っている。これは賢い。


 ブースには、他社ブースでスタンプを集めてきたとおぼしき人が多数訪れていた。ここまで来ると、G-Tuneについてマウスコンピューターの担当者から直接話を聞ける。抽選が終わったらすぐに立ち去る人はほとんどなく、他社ブースで見かけたG-Tuneについて熱心に質問している人が多いのが印象的だった。


●ONEXPLAYER:eGPUボックス「ONEXGPU 2」を世界初展示


 ポータブルゲーミングPCを多数展開するONEXPLAYERのブースでは、既存の8型の“3in1”PC「ONEXPLAYER X1 Mini」の他、10型の「ONEXPLAYER X1」、ポータブルゲーミングPC「ONEXFLY」やeGPUボックスの第2弾「ONEXGPU 2」を展示していた。これらのうち、ONEXGPU 2はTGS2024が世界初公開だという。


 ONEXGPU 2について、まず海外のクラウドファンディングサービス「Indiegogo」を通して販売するということは知っていた。「先代(ONEXGPU)とあまり見た目は変わらないんでしょ?」と高をくくっていたのだが、思った以上に“巨大化”していて驚いた。先代であれば持ち歩くこともできそうだが、新モデルではそれは難しそうだ。


●GPD:デュアルディスプレイの2in1 PCを世界初披露


 クラムシェルタイプの超小型PCやゲーミングパッドを備えるポータブルゲーミングPCを数多く開発するShenzhen GPD Technologyは、2画面を備えるノートPC「GPD DUO」を世界初展示していた。


 GPD DUOは、13.3型AMOLED(有機EL)ディスプレイを2基搭載しており、主にクリエイターの利用を想定しているという。本体上部に備える2基目のディスプレイは、自身の拡張ディスプレイとして利用できる他、USB Type-C端子(DisplayPort Alternate Mode)による映像入力も受け付ける。


 2枚のディスプレイはいずれも、工場出荷前に1台ずつカラーキャリブレーションが行われるので、正確な色表現が可能だという。


 APU(GPU統合型CPU)はAMDの「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載し、メモリは16GB/32GB/64GBから選べる。ストレージはPCI Express 4.0接続のM.2 SSD(Type 2280)で、容量は512GB/1TB/2TBの構成から選択可能だ。USB4端子、OCuLink端子、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子など、ポート類も充実している。詳細なスペックは、Indiegogoで近日中に公開される予定だ。


●ウエスタンデジタル:ゲーミング向けSSD「WD_BLACK」をイチオシ


 PCゲーミングでは、CPUやメモリ、グラフィックスカードと並んでデータストレージも重要な要素となりうる。データの読み出しの速度が、プレイアビリティーを左右するからだ。


 そういうこともあってか、PC向けストレージデバイスにおいて大手であるウエスタンデジタル(WD)も、ゲーミングデバイス向けSSD「WD_BLACK」シリーズのブースを構えている。


 本ブースでは、9月24日に発表されたばかりの「WD_BLACK SN850X」の8TBモデルも早速展示されている。本モデルは読み出し速度が最大毎秒7200MBと、PCI Express 4.0規格の上限近くを攻めている。担当者は「お気に入りのゲームをどんどん入れて楽しむために、SSDの大容量化は今後も進むだろう」と語る。


 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)公認のPlayStation 5対応SSD「WD_BLACK SN850P」シリーズや、Xbox Series X|Sに差し込める「WD_BLACK C50」シリーズも展示されている。


 個人的にはM.2 Type 2230対応の「WD_BLACK SN770M」のサイズに驚いた次第だが、SanDiskブランドのmicroSDメモリーカードに“2TB”という容量があることに「時代は変わったなぁ」と思わざるを得なかった。


●KTC科技日本:PlayStation 5対応ディスプレイを展示


 中国発祥のゲーミングディスプレイメーカー「KTC科技」のブースでは、41.5型有機ディスプレイ「G42P5」や「H25X7」などが展示されていた。


 同社は2024年8月に日本法人を立ち上げ、日本市場に本格進出した。日本のゲーマーに対して、自社をアピールするために出展したようだ。


 ディスプレイの多くはPlayStation 5と接続されており、高リフレッシュレート対応やHDMI 2.1への対応などをアピールしていた。


 最新モデルだけでなく、場合によっては国内未発売の機種にも触れられるのがTGS2024だ。少し遠いと感じるかもしれないが、ゲームファンにはぜひ足を運んでみてほしい。



このニュースに関するつぶやき

  • じゃあすぐに冷やさないとな・・・・・水ぶっかけよう(`・д・´)キリッ 熱暴走は危険極まりないからな
    • イイネ!11
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