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神社の運営などを手掛ける日本文化伝承協会(東京都渋谷区)は11月9日、落合陽一さんを神職に迎え、「計算機自然(デジタルネイチャー)神社」を創建したと発表した。デジタル技術と日本の神仏習合思想を掛け合わせる空間として設立。計算機科学で無を意味する「ヌル」(Null)の概念を神格化した「ヌルの神様」などを祭っているという。
神社は、落合さんの提唱する「計算機自然(デジタルネイチャー)」の理念に基づいて設立したという。日本文化伝承協会によると、計算機自然とは「自然が計算機の中にも外にも存在し、その両者が相互に作用しループを形成され新しい自然となる」という概念。このループによって、デジタルとアナログ、人工と自然などが融合し、新たな創造性と世界観を生み出すと説明している。
神社には、ヌルの神様を祭る社がある他、仏教の大日如来に関連する「オブジェクト指向菩薩」も鎮座している。システムの各要素を特定の役割を持つ「オブジェクト」と定義して開発する手法「オブジェクト指向」になぞらえた菩薩で、システム全体の構造などを表現し「情報の世界と物質の世界を結び付ける」存在という。このオブジェクト指向菩薩とヌルの神様により、「デジタル技術と日本の神仏習合思想を融合させた新しい信仰の形」を示すとしている。
計算機自然神社は、岐阜県高山市の国指定重要文化財・日下部民藝館の2階に創建した。入館料は一般1000円、高校・大学生500円、小・中学生300円。
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