インフルエンサーに依頼したSNS投稿を、依頼したことを伏せて広告に使用したとして、消費者庁は13日、景品表示法違反(その他の不当表示)で、大正製薬(東京)に再発防止などを求める措置命令を出した。口コミを装い商品を宣伝するステルスマーケティング(ステマ)に該当すると判断した。ステマでの処分は3件目。
同庁によると、大正製薬は4月3日と同月19日〜5月22日、自社ウェブサイトで、商品の無償提供と1万円前後の報酬で依頼したことを明示せずに、インスタグラムの投稿を抜粋し、「注目度上昇中」などと広告表示した。
同庁によると、抗老化の分野で研究されている成分を含むサプリメント「NMN taisho」の広告で、昨年3月に発売され、今年4月末までに約4億円を売り上げていた。同社は「命令を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努める」としている。