「60代」からの終活で重視すること3つを紹介

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2024年11月19日 18:31  All About

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「人生100年時代」といわれる今、60代であっても、あと30〜40年の人生が残っている可能性があります。今のうちに終活を通じてこれからの生き方を見つめ直すことで、今後の人生をより自分らしく、心地よいものにする準備ができるでしょう。
終活とは、人生の終末に向けて、自分の延命治療、介護、葬儀、相続などの希望をまとめたり、今までの人生を振り返ったりしながら、準備を整えていくことをいいます。

「人生100年時代」といわれる今、60代であっても、あと30〜40年の人生が残っている可能性があります。「終活なんてまだ早い?」と思われる方もいるかもしれません。実は、長い老後だからこそ早めに「終活」を始める意義があります。今のうちに終活を通じてこれからの生き方を見つめ直すことで、今後の人生をより自分らしく、心地よいものにする準備ができるでしょう。今回は、60代から本格的に終活を始める際、重視することを3つ紹介します。

終活ってどんなことをいうの?

終活には以下のとおり、さまざまな事柄が含まれています。

・財産整理(資産を現金に換える・使わない口座やカード類を解約する)
・資産の目的別管理(介護費用など確実に必要なお金を別口座で管理する)
・荷物整理(持ち物整理)
・エンディングノートを作る(自分年表作成・介護の希望をまとめる・財産の情報をまとめる)
・葬儀やお墓について考える(埋葬方法を決める・墓じまいをする)

このように、終活でやるべきことはいろいろあります。このうち、60代から終活を始める人は、何に重点をおいて取り組めばよいのでしょうか。

1:住まいのダウンサイジング

老後の快適な暮らしのためには、「住まいのダウンサイジング」を進めることが重要です。これは、亡くなった後の遺族への負担軽減だけでなく、自分自身が今後も心地よく過ごすための環境整備にもなります。生活の場をよりシンプルで心地よい空間にすることで、老後の暮らしに安心と快適さが増すでしょう。

例えば、リビングやキッチンを必要なものだけに厳選してスッキリと整理すると、探し物の手間が省け、毎日の生活がより効率的になります。さらに、不要な物をリサイクルショップやネットオークションで売れば、収入にもつながり、一石二鳥です。整理整頓された空間は転倒リスクも軽減できるため、安全性も確保できます。

また、家族が独立した後、広い家を維持するよりも、夫婦や一人暮らしに合ったコンパクトで管理しやすい住まいに移るのも良い方法です。コンパクトな住まいなら、掃除の負担や維持費も軽減でき、日常生活が楽になります。さらに、管理しやすい住まいにすることで、心に余裕が生まれ、自分らしい暮らしを楽しむことができるでしょう。

このように、住まいのダウンサイジングは、シンプルで安心な空間を手に入れ、60代からの豊かな生活を築くための大切な準備といえます。

2:資産の目的別管理

60代からの老後資金を確保するには、「資産の目的別管理」を意識することが大切です。老後に資金が不足しないよう、資産を生活費や医療費、緊急費用などの目的別に管理しておくと安心です。まずは、銀行口座や証券口座にある資産状況を把握し、毎月の生活費として必要な金額を把握しましょう。

人生100年時代といわれる現代では、長期的に計画を立てることが求められます。例えば、日常の生活費は年金をメインに、足りない分はパートなどで補填(ほてん)する方法が考えられます。また、大きな出費となり得る家電や住宅の修繕費、さらには将来的に必要となる介護費用などは、緊急費用として別の口座に分けて準備しておくと安心です。

さらに、エンディングノートを活用して保険証券や銀行口座情報、そしてサブスクリプションサービスの契約情報もまとめておきましょう。特にサブスクリプションサービスについては、利用しているサービス名や契約内容、費用を記載することで、必要に応じた解約がスムーズに進められます。加えて、契約内容を確認するためのIDやパスワードもエンディングノートに記しておくと、家族にとっても資産の引き継ぎがしやすくなります。

このように、資産を目的別に整理し、エンディングノートに必要な情報をまとめておくことで、老後をより安心して過ごせる環境が整うでしょう。

3:やりたいことリストの作成

60代以降の自由な時間をより有意義に使うために、「やりたいことリスト」を作成し、人生を豊かにする目標を設定しましょう。リストを作成する際のポイントは、「できる、できない」という判断をせずに、制限なく書き出すことです。例えば、「行ってみたい場所」や「挑戦してみたい趣味」「会ってみたい人」など、大小問わず思い浮かぶままにリストに追加してみてください。

このリストをより充実させるために、普段は気に留めない小さな願望も取り上げるとよいでしょう。

例えば、「週に一度は新しい料理を作ってみる」「地元の図書館で読書の時間を持つ」といった手軽なことから、「一度は行ってみたい海外旅行」「思い出の場所に再訪する」といった少し大きな目標まで、幅広く考えてみましょう。こうしてリストの内容を広げることで、新しい日々の楽しみが増え、やりたいことが見つかるたびに達成感が得られます。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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