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陸上女子100メートル障害(ハードル)日本記録保持者の福部真子(29=日本建設工業)が、菊池病(組織球性壊死(えし)性リンパ節炎)と診断されたことを公表した。3日、自身のインスタグラムで明かした。
菊池病は首のリンパ節に発症することが多く、多くは20〜30代の女性に見られる病気。1カ月ほどで自然寛解することが多いものの、確立された治療法はないとされている。
福部は「めっちゃ長いです」と書き出し、2000字超にわたって発症の経緯や現在の状況を説明。10月15日に首の激痛やリンパの腫れなどの初期症状が現れたといい、呼吸器系内科を受診したことが始まりだったという。血液検査では異常が見つからなかったが、その後は週に1度の頻度で発熱を繰り返し「なんか変だなぁ、しんどいなぁ」と不安な日々を過ごしていた。
11月8日からは発熱とリンパ痛の症状が悪化。「39度の発熱→解熱剤→39度の発熱→解熱剤」と一向に回復せず、3日後に呼吸器内科で3度目の診断を受けたところ、白血球の数値が正常ではなくなっていたという。精密検査を受け、そこでようやく菊池病と仮診断を告げられた。回復には個人差があり、特効薬もないことから「え、これいつまで続くん? 死ぬんじゃけど?」と絶望の淵に立たされた。その後は39・5度以上の高熱や激しい悪寒に見舞われただけでなく、日常生活に支障をきたすほどの神経痛や過度なストレスにも悩まされたという。
同19日に正式に診断が下り、ドーピングに引っかかる可能性のあるステロイド治療をするか悩むも「申請さえすれば使っていい薬なわけだし、さすがにもうこの高熱の日々が限界すぎて」と使用を決断。投薬から4日で平熱となったという。発病前から体重は3キロ減り、膝に痛みを抱えつつも、練習を再開。現在も治療中だといい「発熱以外に耳鳴り、目眩、手指、手首の関節痛にまだまだ全開には程遠いけど失ったもんは取り返してみせる」と前向きにつづった。
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症状を克明に記したのは、同じ病に苦しむ人の助けになりたいという思いから。「ネット上の体験談がかなり頼りになったし心の支えになったので私も残しておきます」「公表するか迷ったけど、この投稿が誰かの役に立てばうれしいし私の経験も無駄じゃないよね」とつづった。
福部は広島皆実高時代に全国高校総体で3連覇したハードラー。その後は伸び悩む時期が続いたが、22年に初めて世界選手権に出場した。日本女子最速の12秒69の自己ベストを保持し、今夏のパリオリンピック(五輪)では準決勝に進出している。
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