阪神は9日に行われた『2024年現役ドラフト』で巨人・畠世周投手を獲得した。
畠は16年ドラフト2位で巨人に入団し、1年目の17年に6勝、防御率2.99をマークし、将来のエース候補として期待されるも、故障などもありなかなか一軍に定着できず。21年に52試合に登板し4勝3敗11ホールド、防御率3.07の成績を残したが、翌22年も27試合に登板して3勝0敗5ホールド、1セーブ、防御率3.14。昨季は同年3月に右肘を手術した影響で一軍の登板がなく、今季は1試合の登板にとどまった。それでも、ファームでは今季37試合・44回2/3を投げ、2勝1敗2セーブ、35奪三振、防御率1.41と安定した成績を残した。
阪神のリリーフ陣は今季、岩崎優、ゲラ、桐敷拓馬、石井大智の4人を中心に勝ち試合を任せ、漆原大晟、岡留英貴、島本浩也、富田蓮などが主に一軍で投げていた。今季は岩崎、ゲラ、桐敷、石井にかかる負担が大きく、桐敷は70試合に登板し、石井も1ヶ月近く一軍登録抹消の期間がありながら、7月と9・10月に月間14試合投げた。畠が勝ちパターンの一角、リリーフに割って入ることができれば厚みが出てくる。
畠は新人時代の17年、20年にも先発を経験しており、先発の頭数は現状揃っているように見えるが、先発もできる。先発、リリーフで柔軟に起用ができそうだ。
阪神は過去2回現役ドラフトで獲得した第1回・大竹耕太郎が移籍1年目の23年に12勝を挙げリーグ優勝に貢献すると、今季は2年連続二桁勝利と自身初の規定投球回に到達、第2回の現役ドラフトで入団した漆原大晟は今季、シーズン自己最多の38試合に登板した。
現役ドラフトで加入した両投手はいずれも移籍先の阪神で躍動している。畠も持っている能力は非常に高く、故障がなければ、21年のような投球はまだまだ見せることができるはず。新天地でもう一花咲かせたい。