「とりあえずビール」は死語? 忘年会に向かう酒飲み全員必読「飲めない人たち」のホンネ!

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2024年12月12日 06:40  週プレNEWS

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4人に1人が「飲めない」! 割り勘は不公平? 飲み会の代わりに○○がしたい! アンケート&覆面座談会で徹底調査!

忘年会シーズン到来! 1年間の疲れを酒で流し切りたい人々がいる一方、お酒を飲めない人だって意外と多い。そんな「飲めない人たち」は、どれくらいいるのだろうか? そして、飲み会って好きなのだろうか? アンケートと覆面座談会でホンネに迫る!

【図表】アンケートの結果を全部見る

■令和における飲みニケーション

早いもので、今年も忘年会のシーズンがやって来た。しかし、「アルハラ(アルコールハラスメント)」という言葉が広く知れ渡り、職場の同僚や後輩を飲みに誘うのも気が引ける時代。おまけに新型コロナウイルスの流行もあり、めっきり飲み会の回数も減った。

一方で、そんな状況を打破しようという動きもある。アサヒビールは「スマドリ(スマートドリンキング)」という造語を交え、飲めない人にアルコールを強要しない飲み会をCMで提案。

また、英語圏からは「あえてお酒を飲まないライフスタイル」という意味の「ソバーキュリアス」という言葉も輸入され、体質だけでなく信条としてお酒を飲まない人も現れている。

お酒を巡ってさまざまなタイプの人が入り乱れる今。「俺の酒が飲めないのか!」と、上司からつがれたお酒を無理やり飲まされる"昭和"な宴会とは隔世の感がある。

とはいっても、アルハラめいた酒席もなくはない。かくいう筆者もお酒に弱いのだが、1杯目は乾杯のためにビールに付き合い、2杯目からはソフトドリンクを飲むのが常だ。

けれども、飲み会の幹事が問答無用で追加のお酒を頼みまくり、ついぞ自分でソフトドリンクを注文できない......なんてこともままある。

お酒を飲める人、飲めない人が入り交じる令和の飲み会の実態に迫るべく、アンケートを実施した!

■「飲めない人」は想像以上に多い!

日本在住の20〜60代の男女1000人にどれほどお酒を飲めるかを聞いてみたところ(Q1)、驚くべきことに27%以上の人がお酒を「まったく飲めない」と回答。

「あまり飲めない」と合わせると、実に半数以上がお酒に弱いということになる。酒量やアルコール量の基準を設けていない自己判断ベースの回答とはいえ、これは想像以上の多さだろう。

確かに「日本人はアルコールに弱い」というのはよく聞く話である。実は、中国の長江の河口周辺に遺伝子的なルーツを持つ人々はお酒に弱い人が多いという研究データもある。

そういった人々は体内でアルコールを分解したときにできるアセトアルデヒドを分解する酵素をあまりつくれないためだ。ちなみに、日本の中でも東北や九州ではこうした遺伝子を持つ人が少ないので、酒豪が多いのだという。

さて、続いて「お酒をまったく飲めない」と答えたうちの200人に、実際にはどれくらい飲めないのかを聞いた(Q2)。結果、実に73%もの人が「ひと口も飲めない」と回答。

つまり、1000人中150人弱、10人中なら1人以上が「乾杯のビール」も厳しいという計算になる。「注文に手間取るから、1杯目は全員ビールね!」などという飲み会もまだあるが、飲めない人にとっては万事休すだ。

また、飲めない理由(Q3、複数回答可)として最多だったのは、52.5%の「気分が悪くなるから」という体質の問題。次に「酔った状態が好きではない」(45.5%)、「頭が痛くなるから」(29.5%)と続く。

■飲めなくても飲み会は好き?

それでは果たして、まったく飲めない人たちは飲み会が好きなのだろうか?(Q4)

残念ながらというか当然というか、49%が「嫌い」と答えた。「どちらかといえば嫌い」も含めると74%の人が否定的だ。

嫌いな理由(Q5、複数回答可)を聞いてみると、「お酒を飲まなければいけないプレッシャーを感じるから」(31.08%)や「半ば強制的にお酒を飲まされることがあるから」(18.92%)と、やはり間接的であれ直接的であれアルハラへの警戒感は強いようだ。

だが、飲み会が嫌いな理由で最も多かったのは、「ソフトドリンクしか飲んでいないため、割り勘だと損をするから」(50.68%)だった。普通の居酒屋ではやはりアルコールのほうが単価は高く、ウーロン茶やコーラなどのソフトドリンクは安価だ。しかも、お酒を飲み始めたら何杯も飲む人も多い。

これに対し、ウーロン茶やコーラなどのソフトドリンクをそこまでたくさん飲む人は少数派。となってくれば当然、会計を割り勘すればノンアル勢のほうが割を食うことになる。

その不公平感を是正するため、支払う金額を調整すべきか?(Q6)という質問には、31%が「そう思う」と答えた。だが、意外なことにほぼ同数の30%が「どちらでもよい」と回答。飲み会に出た以上、会費として割り切る人も多いようだ。

また少数ながら、Q4で飲み会が「好き」「どちらかといえば好き」と答えた16人に理由を聞いてみると、「人とごはんを食べるのが好きだから」が最多だった。

さらに、「人と話すのが好き」「にぎやかな雰囲気が好き」という意見も多い。コミュニケーションの場としての飲み会を楽しむのは飲むにせよ飲まないせよ共通する面はあるようだ。

■飲めない人によるノンアル覆面座談会

アンケートだけでは探れない、飲めない人のホンネに迫るべく、お酒の飲めない30〜40代の男女4人に集まってもらい、「ノンアル覆面座談会」を実施した!

――皆さんどれくらい飲めないのでしょうか?

Y(40代男性、商社営業) ジュースみたいな缶チューハイ250mlが飲み切れなくて、吐いてしまったこともあります。

K(30代男性、ソフトウエアエンジニア) ビールだとコップ1杯で気分が悪くなります。お酒が回るといきなり頭が痛くなったり眠くなったりして、「ちょうどいいほろ酔い気分」みたいな段階がないんです。

Y そうそう。飲んだ当日に、飲める人たちが言う「二日酔い」のような状態になって、具合が悪くなって夜中に目が覚めて、そこから眠れなくなることもあります。

S(30代女性、金融機関営業) 私も缶チューハイ半分で顔が真っ赤になります。その後、自分の息すらアルコール臭く感じるようになります。

O(30代女性、コンサルタント) 私は学生時代に体育会系サークルのマネジャーをしていたこともあり、当時はそこそこ飲めていました。でも、加齢とともにどんどん飲めなくなって。最近では、お酒を飲むと体中の関節が成長痛のように痛むんです......。

――成長痛は初めて聞きましたが、アンケートでも「体が痛くなる」という人がいました(Q3)。具体的な症状は人それぞれですが、少しの酒量で体調を崩す点は一致していますね。お酒を飲めずに困ったことはありますか?

O 招待された宴席が、「1杯目にシャンパンを頼むのが普通」みたいなお店で、誘ってくれた方の体裁のために断れないことがありました。

K わかります。ハレの日に行くようないいお店だと、コースと一緒にペアリングのお酒を頼まないといけなかったりして。雰囲気に押されてちょっと口をつけるんですが、それでその後の食事が楽しめなくなってしまったり......。

S 案外「お酒が飲めない人お断り」のお店は多いんですよね。例えば、ワインを推しているお店だと、「ワインに合うお食事をお出ししているので、お酒を召し上がれない方はちょっと......」と断られてしまうことがありました。

K 私自身は濃い味つけが好きなので、居酒屋の食べ物自体は好きですけどね。

■「食」と「運転」に逃げざるをえない

――実際の飲み会の席ではどんな困り事がありますか?

Y やはり1杯目のビールを断るのが難しい。大人数の飲み会でウーロン茶を頼んで、注文をまとめていた若手に「ウーロン茶ですか?」と聞き返されたのがつらかったです。

S 私は1杯目のお酒が減らないよう死守して、次のお酒を頼まれないようにしてます。それでも度数低めのかわいいカクテルを「これなら大丈夫じゃない?」と気遣って勧めてくださる方もいて、断りづらいんですよね......。

Y あと、お酒の席だと酔えば酔うほど会の時間が長くなりますよね。楽しい会のときはいいのですが、退屈な会だと手持ち無沙汰になってしまう。「ちょっとお先に!」と言って中座してしまえればいいのでしょうが、私は性格的にそれもできなくて。

代わりに、食に逃げちゃいますね。端っこで、ずっと目の前のものを食べ続けてしまう。

O わかります! 行き場をなくしているお皿を全部引き取って食べたり、空いたお皿を下げてもらったり......。つい飲み会の世話を焼くことに自分の居場所を見つけてしまうんですよね。だから飲み会に行くときは「今日はどんな感じになるのかな」って緊張します(笑)。

食事会ならコースとかでだいたい終わりの時間が決まっていたり、満腹になったらお開きになるので気が楽ですが、飲み会は覚悟をしなくてはいけません!

Y 終電が早い地元の飲み会だと、運転手役を買って出ることでお酒を回避できることもあるんですけどね。

O それが、私の母方の地元・福岡では運転代行サービスが異様に充実してまして、帰省時の飲み会で私が「今日運転するから」ってお酒を断っても、「代行頼めばいいじゃん!」って親戚に飲まされるんですよね(泣)。

■飲み会の代わりに○○をしよう!

――アンケート(Q4)の回答でもありましたが、飲み会をコミュニケーションの場として評価する人もいます。飲み会の代わりにコミュニケーションの潤滑油になりそうなものって思いつきますか?

Y 私が実際にやっているのは、喫煙所でのいわゆるタバコミュニケーションですね。飲み会の代わりに横のつながりをつくってくれる。

K 私は喫茶店が好きなので、自分が幹事の集まりは2次会を喫茶店にしています。さっきまで酔っぱらっていた人もコーヒーを飲むうちに酔いがさめて、深いコミュニケーションが取れるんです。案外夜までやっている喫茶店も多いので、オススメです。

O 私は散歩を推してますね。仲良くなりたい人と会ったときは、帰りがけに「ここからひと駅分歩きませんか?」って誘ってます。コンビニでアイスを買ったりして。歩きながらだと、お酒がなくても意外と話しやすいんですよ。

S 散歩は私もよくやります! そのほかだと、ボードゲームとかシーシャなんかは長時間一緒にいても変じゃないし、コミュニケーションが深まるのでやったりします。

K ゲームはいいですよね。私は麻雀なんかをします!

――いろいろありますね! ぜひ飲めない読者の方々にも実践していただきたいです。最後に、世の「飲む人たち」に伝えたいことはありますか?

K お酒が飲めないと、周りが気を使って飲み会に誘ってくれなくなるんですよね。私は気にせず誘ってほしい。誘われると、飲めなくてもやっぱりうれしいもんです。

O 飲めない人は飲み会が割り勘だと不公平なので、飲み会に来なくなってしまうこともあると思います。でも、最近は飲める人が気を使って多めに払ってくれたりもしますよね。それはありがたいとは思います。

Y 私は割り勘でもいいので、じゃんじゃん誘ってほしいな。

S そして、気を使わずにガンガン飲んでほしいですね。飲み会ってやっぱりコミュニケーションの場で、深い話も出たりします。お酒を飲むだけの場じゃないと思うので、できるだけ参加したいとは思いますね。

* * *

飲めない人も楽しい会なら満足できる可能性は高い! 皆さまぜひ楽しい忘年会を!

取材・文/室越龍之介 イラスト/服部元信 アンケート/Freeasy

このニュースに関するつぶやき

  • 昭和のウイスキーブームの頃は1杯目からウイスキーの水割りが普通だったから、「とりあえずビール」ですら一過性のものでしかない。もう飲み会自体が古いんだよ。
    • イイネ!11
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