ロングセラー菓子「鮮度」維持=グッズや交流会、SNS効果も―メーカー各社

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2024年12月13日 09:01  時事通信社

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明治(東京)が限定販売した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」=3月25日、千葉県成田市
 誰もが知るロングセラー商品を擁する菓子メーカー各社が、ファン向けの限定グッズ販売やイベントの開催に力を入れている。商品への愛着が深いだけに、味やブランドイメージの大幅な刷新はファン離れを招くリスクがあるが、「何らかの話題は提供していかないと」(大手製菓)と頭を悩ます。SNS上で取り上げてもらうなどの工夫も凝らし、「鮮度」の維持を狙う。

 明治(東京)は今年3月、チョコレート菓子「きのこの山」(1975年発売)を模したワイヤレスイヤホンを3500台限定で発売。2万9800円と高額だが、わずか10分ほどで完売した。「架空のおもしろ雑貨」としてSNS上で募ったアイデアを商品化し、発売時もSNSで大きな反響があった。

 同社担当者は「ロングセラー商品は常に新鮮さを出していくのに苦労する」と話す一方、「きのこの山の面白く楽しい世界観を、食品以外でも出していきたい」と意気込む。

 ファンとメーカーが直接交流できるイベントも広がる。「じゃがりこ」(95年発売)や「かっぱえびせん」(64年発売)を展開するカルビーは今年6月から、全国各地でファンミーティングを開催。全国規模での取り組みは初めてといい、担当者は「ファンの力を借りて、ブランドの進化や深化につなげていくのが狙い」と説明する。

 同社は、ミーティングの様子をX(旧ツイッター)で発信した参加者を対象に、抽選でプレゼントを贈る仕掛けも用意した。

 ブランドやメーカーそのものを好きになってほしいとの思いから、春日井製菓販売(名古屋)の原智彦おかしな実験室長は、2018年にトークイベント「スナックかすがい」を始めた。同社は豆菓子「グリーン豆」(1973年発売)やキャンディー「ミルクの国」(84年発売)で知られるが、これまでのテーマは商品と直接関係はない。

 今年11月に開催された33回目も話題は「津波防災」に。原室長は「店頭で(商品を)手に取ってもらうためにも、まずは会社に愛着を持ってもらいたい」と狙いを明かした。 

トークイベント「スナックかすがい」=11月29日、名古屋市中村区
トークイベント「スナックかすがい」=11月29日、名古屋市中村区

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  • ロングセラー製品の維持の難しさは新製品連発や数量や期間の限定商法を繰り返したツケ。目新しいものに飛びつく消費者ほど熱しやすく冷めやすい。常若とは全く違う精神性。
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