アメリカのトランプ次期大統領がカナダに宣言した関税引き上げへの対応をめぐり、トルドー首相と対立していたフリーランド副首相が辞任を表明しました。与党の支持率が低迷するなか、トルドー政権にとって想定外の打撃となりそうです。
カナダのフリーランド副首相兼財務相は16日、SNSの「X」上で「先週金曜日にトルドー首相から財務相を辞めるよう求められ、閣内の別のポストを打診された」として、熟慮の上、辞任すると表明しました。
フリーランド氏は、アメリカのトランプ次期大統領が宣言した25%の関税の引き上げへの対応を念頭に、「この数週間、トルドー首相との間に意見の対立があった」と告白。フリーランド氏は、「アメリカ第一の経済ナショナリズムを押し戻すべきだ」として、「来る関税戦争のために資金を温存すべきだ」と主張し、政権が進める経済政策を批判しました。
トルドー首相は、トランプ氏の関税引き上げ宣言を受けて、いち早くトランプ氏のもとを訪れて会談していました。
トルドー首相率いる与党・自由党は支持率が20%台前半と低迷していて、フリーランド副首相の辞任を受け、野党のほか、党内の一部からも辞任を求める声が上がっているということです。
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