悩むことは大切だけど、ずっと悩んでいるだけではNG
不安になったときは、悩むことは大事です。悩んで苦しいから、「次の行動」へと進めることもあります。逆に、不安なのに自分の気持ちにふたをして、「これでいいんだ」と言い聞かせている人の方が要注意。それは、「自分にうそをついている」状態だからです。自分にうそをついていると、自分が「自分の一番の味方」ではいられなくなります。さらに、話すことにも行動にもズレが生じてきます。そのズレが大きくなってくると、軌道修正は大変になってくるし、場合によっては、心の病気になってしまうこともあるので、日頃から、自分の気持ちには正直にいた方がいいでしょう。
ただし、「ずっと悩んでいる」だけではダメ。「考えること」が大事です。「悩む」だけでも自己のエネルギーを消費してしまいます。どうせなら、そのエネルギーを「考える」ことに使った方がいいでしょう。
さらに、考えた後は、勇気を持って「行動に移す」ことが大切。場合によっては失敗することもありますが、ミスが起こるからこそ、「現在の問題」や「改善点」が見えるようになるのです。
行動をしないまま、ただただ考えているだけでは、大事なことを分かっていないことは多いもの。それでは「机上の空論」のままです。実際に行動し、効果を検証することが大切なのですよね。
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まずは頭の中のモヤモヤを整理しよう!
では、具体的にどうしたらいいのか――。まずは頭の中を整理するために、「自分が何を悩んでいるのか」を書き出した方がいいでしょう。例えば、「お金がない」「仕事が面白くない」「友達がいない」など、誰にも見せる必要はないので、今自分が不満だと思っていることを正直に書き出してみましょう。さらに、これらの不服なことが、なぜ起こったのかの原因を考えることが大切。それが分かってくると、「どうしたら改善できるのか」も見えてくるからです。
ちなみに、改善方法は、「会社がこんな風に変わってくれたら」「あの人が改心したら」というような、受け身の他力本願ではなく、“自分が行動をすることで改善できる方法”を考えることが大切です。
改善方法が分からないときは、誰か信頼できる人に相談するのもいいでしょう。その場合も、自分の中で「不服なところ」「その原因」がハッキリしていた方が、相手に伝えやすくなります。
ただし、アドバイスをもらったとしても、最終的にその通りにするかどうかを決めるのは「自分自身」。そうでなければ、失敗したときに、自分で責任をとれなくなってしまうからです。
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問題に気付くと、また1つ「自己を知る」ことも
「自分のことはよく分かっている」と思っていても、実際に問題が起こったときに、「本当の自己を知る」ことはあります。例えば、自分は得意だと思って始めてみたことが合わなかったり、残念な人との出会いによって、自分の意外な一面を発見したり……。また、いろいろなことにチャレンジするから、「自分が生きる上で大切にしていること」が見えてくることもあります。
例えば、ずっと会社員として働いていた人が、リストラにあって起業したことで、「本当は、会社勤めが苦手だったんだ」と気付いたり、「自分は会社の利益追求よりも、社会が良くなる活動をしたかったんだ」なんてことを発見したりすることもあるのです。
「自分らしくいられなくて、モヤモヤした状態」だから悩んでいることも多い。さらに、自己を見失っている状態だから問題が起こりやすく、それを解決することで “本当の自分”を取り戻せることもある……。となると、「問題が起こり、解決する」という流れは、人生において大事な経験にもなり得るのです。
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人は「変わらなくてはいけないとき」に悩むもの
さらに、多くの人は、「自分が変わらなくてはいけないとき」に悩みます。特に長く続けていたことをやめて、新たなチャレンジをしなくてはいけないときは、不安になり、しがみつきたくなるもの。習慣に従うことは、楽なことですしね。でも、「今、うまくいっていない」ということは、「変わるときですよ」という合図であることもあるのです。それがマイナーチェンジなのか、根本的なところから変えなくてはいけないのかは、ケースバイケースですが、そんなときは「執着心」を捨て、冷静に物事を見ることが重要です。
「幸せになるための変化なのだ」と思うことができたら、行動に移しやすくなるでしょう。
月日と共に、会社や環境も人間関係も変わってくるし、自分自身も変化していきます。だから、3年前は自分に合っていたことでも、「今の自分には合わなくなっている」ことは少なからず出てきます。
そんなときは、その環境(関係)から「卒業」の時期なのかもしれません。しっかり悩んで、考えて、自分なりの改善策を見つけて、行動に移していきたいものですね。
(文:ひかり(恋愛・人間関係ガイド))