男性の身体活動と妊娠確率
12月16日、ボストン大学(アメリカ)の研究チームは、「Human Reproduction」にて、男性の身体活動と妊娠可能性において関連性はないものの、BMIが高い男性の場合、自転車の利用が妊娠確率に影響を及ぼすと示した。
BMI25以上の男性では、週3時間以上、柔らかいクッションで座り心地が良いサドルの自転車に乗ることにより、妊娠確率が低下する可能性があるという。
男性の自転車使用時間と妊娠可能性における関係性
これまで、先行研究を通じて、中強度の身体活動は男性の生殖能力を改善すると報告されている。一方、高強度の身体活動、特にサイクリングは男性の生殖能力に対して有害になる可能性が示唆されている。
そこで、研究チームは、2件の前向き妊娠前コホート研究「Pregnancy Study Online (PRESTO)」(北米、2013〜2024年)と「SnartForaeldre.dk (SF)」(デンマーク、2011〜2023年)を用いて、男性4921人を対象に男性の身体活動と妊娠可能性(1周期あたりの妊娠確率)における関係性について検証した。
男性の身体活動量と1周期あたりの妊娠確率について分析したところ、身体活動の強度ならびに週あたりの身体活動量は妊娠可能性と関連性がないことが示された。また、全体として、サイクリングが男性の生殖能力に対して与える影響は認められなかった。
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ただし、サイクリングの頻度、自転車のサドルタイプは、妊娠可能性に影響を与えるという。週あたり3時間以上、柔らかいクッションで座り心地が良いサドルの自転車を使用した場合、サイクリング時間と妊娠可能性において逆相関がみられた。とりわけ、BMI 25以上の男性では、この逆相関がより強くなった。
一方、硬いクッションでレーシングスタイルのサドルでは、サイクリング時間と妊娠可能性に逆相関は確認されなかったという。
(画像はHuman Reproductionより)
Human Reproduction
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