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<バドミントン:全日本総合選手権>◇最終日◇30日◇東京・武蔵の森総合スポーツプラザ◇女子ダブルス決勝
今夏のパリオリンピック(五輪)銅メダリストで愛称「シダマツ」こと志田千陽(27)松山奈未(26)組(再春館製薬所)が初優勝を遂げた。
2−0(21−5、21−19)で五十嵐有紗(28=BIPROGY)桜本絢子(29=ヨネックス)組にストレート勝利。ペア結成11年目で悲願の日本一にたどり着いた。
◇ ◇ ◇
「シダマツ」が五輪メダリストの貫禄を示した。第1ゲーム(G)を大差で先取。第2Gは志田と松山が武器のスピードを生かした攻撃を展開し、最大5点のビハインドを逆転した。
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ついにつかんだ日本一の称号。志田が涙ながらに「2人でここを狙っていた。素直にうれしい」と喜べば、松山も「やっと優勝できた」と感慨に浸った。
パリでは同種目日本勢3組目のメダル獲得。愛嬌(あいきょう)のあるコンビとして人気も上昇し、メディア出演などで多忙を極めた。
ただ、当人たちはモチベーションの維持に腐心。志田は新たな目標が定まらず「モヤモヤしたまま毎日が続いて『これでいいのかな?』という気持ちがあった」。松山も「楽しさを忘れていた」と思い悩んだ。
それでも再び前を向けたのは、初心に立ち返ることができたから。志田は10月のデンマーク・オープン準決勝でストレート負けし「昔はもっと気持ちが燃え上がっていた」とかつての闘争心を思い返した。
一方の松山は別のアプローチでモチベーションを高めた。10月の国民スポーツ大会で結果にこだわらずにプレーし「バドミントンって楽しいな。この楽しさを追求したい」と実感。全日本優勝へ照準を定める転換点とした。
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来年1月からは松山が一時休養。志田は16年リオデジャネイロ五輪金メダルの松友美佐紀と組み、国際大会に出場する。志田は「私とも松山ともプレースタイルが違う方。たくさん学びたい」と意欲を示し、松山も「休養が明けたらシダマツとして、またプレーしたい。それまで待っていただけたら」と望んだ。
しばし心身をリセットして、再び走りだす。【藤塚大輔】
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