受験シーズン真っ盛り。受験生本人はもちろん、わが子を支えるママもどこかピリピリしがちなのが、この時期です。ママスタコミュニティにも、高校受験を控えた息子さんをもつママからの投稿があがりました。ピリピリがエスカレートした親子から言いがかりをつけられているといいます。
一緒に叱られた片方は推薦をもらえ、片方はなし。そんなの不公平!
『息子の友達が「おまえのせいで、推薦が取れなかった」と、息子に激怒しています。息子とふたりでトイレの掃除担当をしたとき、掃除用具でふざけて先生に厳しく叱られたといいます。それが原因と考えているようで、今日はその親御さんから「責任を取ってください」と激怒するLINEが来ました。掃除時間にふざけていた程度で、公立高校の推薦が取れないことはあるのでしょうか?』同じく推薦を申し込んでいた息子さんには、その前日「推薦委員会を通過しました」と連絡があったのだとか。つまり同じマイナス要素があったのに、一方は推薦をもらい、一方は推薦をもらえなかったということです。だったらトイレ掃除の一件は推薦の可否とは無関係だったと考えるのが自然ではないでしょうか……?
投稿者さんも「窃盗をしたとか暴力をふるったなどの理由があれば、まだわからないわけではないのですが。私はその子が推薦をもらえなかったのは、他に原因があるのだと思っています」といいます。
なぜ息子さんのせいになるの?
『その友達が推薦基準を満たしてなかっただけでは?』届いたコメントのほとんどは、このように考えるものでした。
『意味がわからない。推薦ボーダーが仮に10点として投稿者さんの息子は15点、友達が10点だったとする。掃除の件でふたりともマイナス1点になったとしたら、友達だけが不可になるから許せない、という理屈なの?』
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「ふざけていて、推薦がもらえないことはある?」という投稿者さんの疑問に対しても、「とてもそうは思えない」という回答が多数。「もしそれが原因だったとしたら、日頃からよほど素行が悪いのでは?」と考えるコメントもありました。そうだったと仮定しても、息子さんに落ち度はまったくありません。
そもそも大きかった学力差。相手親子も気づかないはずがないのに
『息子くんは推薦をもらえたのだから、その件は関係ない。ただの妬みでは』どんな仮定を立てたとしても、投稿者の息子さんに責任はありません。そもそも「責任を取れ」と言われても、何をどう取ればいいのでしょう? 息子さんがもらった推薦を、そのお友達に譲れとでもいうのでしょうか。当然ながらそんなことは不可能です。
では推薦をもらえた子と、もらえなかった子の違いはどこにあるのか。同じ公立校でも県によって違いがありますが、おそらく評定や内申点の差でしょう。
『校内審査の結果、ダメだったのだろうね。たまたま悪さをした時期と重なっただけでしょう』
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しかし、それに気づかないのかお友達の怒りは収まらないようで、息子さんのLINEに「謝れ」「土下座しろ」などのメッセージが断続的に届いているといいます。おそらく推薦をもらうにはかなり難しい学力ではないかと思われますが、よほどの自信があったのでしょうか。
『勝手な思い込みで、他人に怒りをぶつける親子が怖い』親御さんが投稿者さんの連絡先を知っているということは、これまでにもおつきあいがあったと思われます。「公立中学校って家同士が近所だから、怖い」という声もありました。
相手親子の攻撃は恐怖を感じるレベル。まずは学校に相談を
お友達親子の攻撃は、投稿者さん親子にとって恐怖でしかないはずです。学校への相談をすすめるコメントも多くありました。
『子どもに送られてきたメッセージはスクショやプリントアウトするとかして、学校の先生に見せたほうがいい。子ども同士のLINEで、絶対にやってはいけないことだから』お友達が息子さんに送っているメッセージは、ある種の脅迫。そうした類のメッセージを送ってはいけないと、学校で指導をしているはずです。さらに息子さんだけでなく、投稿者さんのLINEのやり取りもスクリーンショットで保存しておくことをすすめる声もありました。脅されていた証拠になり得ます。
『他に原因があることを客観的にわからせないと、一生変な噂を立てられそう。エスカレートするなら、恐喝として警察に』
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『掃除の一件が原因なのか、学校に推薦がもらえなかった理由を聞けばいい。保護者に説明できないような不透明な審査はしていないはずだよ』推薦がもらえなかったことに納得できないなら、学校に理由を直接尋ねてみるとよさそうです。ただ、学校側は投稿者さんにその理由を伝えることはできないでしょうから、先生を通して相手のママさんに伝えてもらえると理想的です。「言いがかりも甚だしい。この件は学校に丸投げでいいと思う。『この件は学校を通して話し合いましょう』でOK」というアドバイスもありました。
さらに今回の件を、ママ友たちに相談することをすすめるコメントも散見しました。
『ママ友たちに話したほうがいい。きっと相手も吹聴するだろうし』常識的に考えればただの言いがかりですが、相手が話にどんな尾ひれをつけて周囲を巻き込むかわかりません。他のママたちに”相談”という体で早めに話をして、被害をアピールしておくことをおすすめします。
文・鈴木麻子 編集・千永美 イラスト・Ponko