トランプ再登場で米国株はどうなる?三浦瑠麗氏に聞いた、SNS戦略と「掘りまくれ」の真意

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2025年01月08日 09:21  日刊SPA!

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嵐を呼ぶ男の再来で米国はお祭り騒ぎだ。来る1月20日、トランプ氏の大統領就任式でサプライズが飛び出せば、米国株はさらなる爆上げも期待できる。今が絶好の仕込み時、トランプ相場に乗り遅れるな。
◆トランプ氏のSNS戦略に変化が

第1次政権では報道官を介さず政策や人事をSNSで発信していたトランプ。ときに直情的な言葉は投資家たちを振り回し、“ツイッター大統領”とも呼ばれた。だが、国際政治学者の三浦瑠麗氏は彼のSNS戦略に変化が見られると語る。

「今回は統率されたSNS戦略チームがポストしています。また、前回は政界のアウトサイダー的存在でしたが、現在は党の主流派で共和党は完全に“トランプ党”化。再選を目指す必要もない2期目なので、SNS上でも、より泰然自若に振る舞っています」

◆ツイッターから追放された経験が追い風に

’21年から1年ほどツイッター(現X)から追放された経験も、むしろ追い風にしている。

「前回はツイッターを主軸に発信していましたが、今は自身が創設したSNS・Truth Socialなど、チャンネルを複数化。それらに投稿された発言を世界中の人が必死に探し求め、さらにリポストや切り抜き動画で拡散している状況です」

◆大統領選スローガンの真意は?

より戦略性も拡散力も増したトランプのSNS。三浦氏が特に注目するのは、大統領選スローガンでもある「掘って、掘って、掘りまくれ!」の“真意”だ。

「単なる化石燃料の増産と受け止め、採算性や気候変動への影響を批判されがちですが、この発言は米国がエネルギー安保の観点から輸出拡大に打って出るということ。関税引き上げで懸念される物価上昇リスク対策としての燃料価格抑制策でもあります」

エネルギーをテコに、資源大国のロシアやイランに圧力をかけることも視野に入れているという。

「この発言はエネルギー覇権、中国との経済競争、国内の物価対策をパッケージした総合的な意味合いを持ち、うまくいけば軍を使わず和平を進める“圧力”にもなる。そうなれば結果的に米国の影響力は拡大するでしょう」

一見すると単純に見えるトランプ氏の発言。うまく深読みすればトランプ相場をものにするための、よきヒントになるかもしれない。

◆トランプ氏注目の発言

(シリアは)我々の友人ではない

「外国には軍事介入せず、経済やエネルギーを武器に各国を従えていくトランプ氏の意向が読み取れる」(三浦氏)

米国籍の出生地主義を廃止する

「廃止には改憲が必要なので、現実的な着地点としては国境問題に厳しく対処するということでしょう」(三浦氏)

カナダは51番目の州になるべきだ

「北米の自由貿易にフリーライドするな、と言っている。目指すのは米企業の工場の本国回帰です」(三浦氏)

【国際政治学者 三浦瑠麗氏】
山猫総合研究所代表。’16年大統領選ではトランプ現象を現地取材、解説。『「トランプ時代」の新世界秩序』(潮新書)ほか著書多数

取材・文/週刊SPA!編集部
※1月7日発売の週刊SPA!特集「[トランプ相場で儲かる]米国株投資」より

―[[トランプ相場で儲かる]米国株投資]―

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