一生の愛を誓って結ばれる結婚。しかし結婚生活が続けばお互いに価値観のズレやすれ違いが生じて……離婚を選ぶ夫婦も少なくありません。先日、株式会社プラスエイトが結婚している30代〜40代前半の男女1,077人を対象に「結婚前と結婚後の違い」に関する調査を実施。結婚生活を送る男女のリアルな生活事情や抱えている感情を見ていきましょう。
現在の結婚生活が理想通りの人は約6割
調査では、はじめに現在の結婚生活について聞いています。「理想通りの結婚生活を送っているか」という質問に対し「とても理想通り」が14.1％、「やや理想通り」が48.1％で合計すると62.2％、「あまり理想通りではない」が24.3％、「全く理想通りではない」が13.5％で合計37.8％となりました。約4割弱の人が現在の結婚生活に不満を抱えていることがうかがえます。
次の調査項目では、結婚前と結婚後でどちらが満足できる生活を送っているかの質問。回答は「結婚前」が36.0％、「結婚後」が64.0％となり、上記の質問回答とほぼ同じような割合になりました。
結婚前より結婚後の方が生活に不満を抱えている理由（複数選択可）を深掘りすると「自由な時間が減ったから」（52.3％）、「経済的な負担が増えたから」（41.0％）、「パートナーとの関係が悪化したから」「理想とのギャップを感じるから」（ともに32.5％）、「家事や育児の負担が増えたから」（30.7％）などといった回答が得られました。
家族構成や子どもの有無にもよりますが、やはり結婚すると独身のときのように自分のために自由に時間やお金を使うことができなくなります。結婚前から頭では理解していたつもりでも、実際に生活してみるとその大変さが身にしみるのでしょう。結婚生活に不満を抱く理由になっているようです。
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金銭感覚や子育ての価値観の違いから離婚を考えていく
結婚生活に不満を抱くと、脳裏によぎるのが離婚です。それでは、結婚生活に終止符を打って離婚を考えたことがある人はどのくらいいたのでしょうか。
調査では、一度でも離婚を考えたことがあるかどうかを尋ねると、「ある」が41.7％、「ない」が58.3％という結果に。そこで「ある」と回答した人に「どのようなタイミング・理由で感じましたか？（複数選択可）」と質問したところ、「金銭感覚の違い（42.1％）」が最も多く、次いで「趣味や余暇の過ごし方の違い（39.2％）」、「子育ての価値観の違い（28.7％）」となりました。仕事や生活面のことではなく、金銭感覚や休日の過ごし方、そして子育ての価値観や負担感などのズレから離婚を考える人が多いようです。
次の質問では、結婚生活の中で難易度が高いもの（上位3つまで選択可）を答えてもらいました。すると「価値観のすり合わせ（44.2％）」、「パートナーとのコミュニケーション（37.8％）」、「自分の時間の確保（31.9％）」、「経済管理（31.8％）」といった回答が得られました。夫婦と言ってももともとは他人です。価値観や考え方、金銭感覚が違うのは当たり前。コミュニケーションを通して、認識のすり合わせをしていくことで解決していくことが結婚生活の肝となることがうかがえますね。
結婚後にどんな価値観が変化した？
最後に、結婚後に価値観が変化したことについてという項目に対する回答（複数選択可）を見ていきましょう。
『自分のほしいものより家計を優先するようになった（32.8％）』
『自分の時間より家族の時間を優先するようになった（32.6％）』
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『経済的な安定を重視するようになった（28.7％）』
『健康的な生活を意識するようになった（26.0％）』
『勝手に決断せず相談するようになった（25.4％）』
『なにも変化はなかった（20.4％）』
『相手を思いやるようになった（17.7％）』
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『計画的に行動するようになった（12.4％）』自分のためではなく家族のためにお金や時間を使うようになり、パートナーと相談しながら家庭生活を送っている人が多かったことがわかります。しかし自分自身は変化を受け入れているにもかかわらず、パートナーが歩み寄ってくれなかったり、結婚前と変わらない独身のような生活をしていたりすると……離婚を考えてしまうのかもしれませんね。結婚生活を送る上で大切なことがよくわかった調査結果でした。
文・AKI 編集・石井弥沙 イラスト・べるこ
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